売れ続ける理由~一回のお客を一生の顧客にする非常識な経営法
4700名の過疎の村の普通のスーパーで、毎日おはぎが5000個売れるという。
普通考えれば、村民が毎日2個くらいおはぎを買いに来なければならないのだが(笑)、その売れる秘密は…。
しかし、日本にはまだこんな商いが出来る土壌があるのだと感心する。
このさいちのおはぎは、手作りで無添加なのでその日のうちに食べてしまわなければならない。
それが毎日5000個、彼岸の時は15000個売れるという。
作っているのは社長の奥さんを先頭に近所のおばちゃんたち。
あとこのスーパーの特長は、毎日の惣菜が100万ほど売れるとのこと。
おはぎと惣菜で80%の売上を叩き出しているのだ。
この本にはその秘密が書かれている。
しかし書かれていることをすべて実行しようとしても魂の部分でどうしてもかなわない部分があるのだろう。
まずは「味」だ。これは本では書けない。
しかし驚くことに、このスーパーには全国の有名百貨店、有名チェーン店のスーパー、コンビニ各社が毎日山のように研修に来て現場に入っているらしい。しかもその研修を無料ですべて受けているらしい。
さいちの3つの心
・どの家庭の味よりさらにおいしい事。
・毎日食べても飽きが来ない事。
・時間がたっても、そのおいしさが失われない事
を実践している。
しかも驚くことに300くらいある惣菜のレシピはないという。すべて社長の奥さんが考えて、自分で作った味を社員が出来るようになるまで手取り足取り教えて、出来るようになったらその料理の担当にする。
結局この本も根本は「人育て」になっていて、経営はすべて同じだという事に気づく。
■さいちの企業理念
私たちは、さいちでの仕事を通じて、地域の皆様に物心とものの豊かさを提供します。
■行動指針
・商品サービス 私たちは常に新鮮な食品と情報を提供します。
・固定客作り わたくしたちは、常にお客様の立場に立って考え、真心を持ってサービスします
・チームワーク わたしたちは和と協調と思いやりの精神で仕事をします。
■誓いの言葉
私たちは、お客様に笑顔で、心をこめて「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」の挨拶をすることを誓います。
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結果の出せる人間になってください
そして必ず幸せになってください。
しかる時は一対一ではダメ
みんな平等は悪平等
全部門の表彰基準は他グループとの戦いではなく、その部門の前年比と目標対比だけ
閻魔帳→日付 曜日 天気 気温(低・高) 客数と売上の日別と累計 特記事項
こんなヒントが本当にいたるところに書かれている、すばらしい本です。
商売している人は必読!