高樹のぶ子 グッズ

高樹のぶ子 光抱く友よ (新潮文庫)

この作品に登場する少女達は相反する立ち居地に居て、光と闇を代弁している。注目すべきはアル中のろくでもない母親しか肉親のいない闇の側の少女。どんなにろくでもない母親であったとしても、背伸びし大人ぶり母親を庇うかざりっけのない、でも芯のある優しさ。私はそこに惹かれた。なお表題作は【第90回(1983年下半期)芥川龍之介賞】受賞作。 光抱く友よ (新潮文庫) 関連情報

高樹のぶ子 透光の樹 (文春文庫)

石川県の古くからある,武家の町,鶴来を主な舞台とした中年男女の恋愛小説。本当の愛,本当の恋を知らずに四十代半ばまで生きてきた男女。しかし,ふとした偶然から二十五年振りに再会し,激しい恋に落ちる。最後の刀鍛冶の娘として生まれた千桐。父は病で寝込んでしまっているが,随所に出てくる刀の鈍い輝きと鍛造する際の火焔の熱さが,二人の恋の強い情念を暗示する。また作品名にもなっている,真っ直ぐ伸びるのが普通の杉が,ねじ曲がって腰掛けられるほどになってしまっている六郎杉。これらが北陸の山あいの町の厳しくも美しい自然を描き出し,また古い歴史を持つ町の伝統産業や家屋などが長い人間の営みを描き出し,二人の恋の意味に重み付けをしている。ただ,なにか千桐の,おそらくは名刀のようにキリッとした,明るく澄んだ人間的な魅力がもう一つはっきりと浮かび上がってこないのだ。同じように,東京でテレビの仕事をしている男(郷)に対し,事務所での泊まり込みが多く,家には週一度しか帰らないという生活的な面などを含め,何かリアリティが感じられない。むしろ彼らの人間的な全体像をはっきりとさせなかった事が作意なのかも知れない。これまで人生に求めていたものが結局はっきりしなかった二人が北陸の古い武家町で出会い,奇跡のように生まれた恋。中高年の他愛もない願望のようでもあるが,死ぬ前に幻のように美しく恋し,美しく死んでゆきたいという願いもまた真実であろう。 透光の樹 (文春文庫) 関連情報

高樹のぶ子 透光の樹 [DVD]

秋吉久美子さんのヘアヌードが見れます。秋吉久美子さんの陰毛がモロに見えます。ボーボーです。以上 透光の樹 [DVD] 関連情報

高樹のぶ子 少女霊異記

この本を読んで、霊異記にはじめて興味を持ちました。1、2話は、ドラマで言えば登場人物の背景・性格紹介。ちょっとした謎を解きながら、隠れた真実の探り方を身に着けていく少女のお話です。最初は、物足りないかもしれませんが、ドラマも第一話から盛り上がるわけではありません。最後まで読み通してください。きっと読んで面白かったと思えます。3話で恋人に巡り合い、4話で怖い経験を共にすることで結びつきが強くなる。5話は、母親の病、人生が垣間見られ霊異記の作者についても見え隠れしてくる。6話で、作者の意図を見事に解き明かす。女性にも、もっと霊異記の魅力を知って欲しいと、書かれているように感じます。 少女霊異記 関連情報

高樹のぶ子 マイマイ新子と千年の魔法 [DVD]

数年前、一部で評判になっていて異例のロングラン単館上映となった映画。見てみたいなと思っているうちに終わっちゃったんですが、いつの間にかDVDが出ていたので見てみました。後半ちょっとだけネタバレありのレビューです。何がどういいのか説明しにくいんだけれど、静かに深く感動しました。(ちょっと検索してみたらそういう感想が多いみたい。)手に汗握るストーリーでもないし、情感に訴える悲劇的な描写があるわけでもないし、昔はよかった的なノスタルジーでもない。でもすべての植物をすごく正確に描いていて、ヒバリやメジロやウシガエルやホタルが季節を正確に映し出していて(普通の田園風景の中にトキがいたりしてちょっとぐっときますけど)、大人たちは弱くて馬鹿でやさしくて、子供たちも素直で想像力あふれていて残酷で勇敢でやさしい。戦後の社会はなかなか複雑な事情を抱えていて、ほんとうに不条理な出来事もある。そんなさりげなくも深いリアリティを、けっこう淡々と描いているだけなんだけれど、それこそがこの映画の魅力なのかもしれないと思う。全編を貫くキーワードは「遊ぼうよ!」。終盤の天の川が見える星降る夜に、ホタルの光に囲まれながらのシーンで、「俺、約束する。俺はまともな大人になって、ベーゴマの作り方も、タコの足の付け方も、自分の子供にちゃんと教えてやるんじゃ。それじゃあの!」「そんじゃけどそのまえに、がんばって一生懸命遊ぼうや!もっともっといろんな遊びを覚えて、それを自分の子供に伝えちゃるんよ!」どうってことなさそうなこの場面がもうたいへんだった。書いてて再認識したけれど、やっぱこれいい映画だな。おすすめです。 マイマイ新子と千年の魔法 [DVD] 関連情報




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