製作:東寶映畫株式會社 - 東京撮影所 公開:昭和16年(1941年) 4月 9日 監督:石田民三 / 脚本:大和田九三 / 原作:角田喜久雄 / 撮影: ...
角田喜久雄 グッズ
日本探偵小説全集〈3〉大下宇陀児 角田喜久雄集 (創元推理文庫)
大下宇陀児と角田喜久雄の作品集。両者とも長編が1つといくつかの短編が収録されています。大下宇陀児については、(犯罪)心理描写を得意にしているようですが、今回収録されている作品では出て来る女性の登場人物が皆低脳に近い描かれ方をしておりあまり好きになれませんでした。このあたりは時代背景もあるのでしょうか。逆に角田喜久雄の作品については『高木家の惨劇』を筆頭になかなか面白く読めました。特に『高木家の惨劇』は、それまで日本になかった本格物を書いてやろうと意気込んでできたものだけにわずか二十日で書き上げられたとは思えないほどなかなか良くできています。それ以外にも『笛吹けば人が死ぬ』といった印象的な短編もあり、トリックだけではなく人物描写・情景描写においても力を持っていた作家だということが分かります。横溝正史の金田一ものと比較されたことがありながらも圧倒的に知名度では差がついてしまった感がありますが、日本のメグレのような加賀美課長が活躍する本格長編推理小説に触れてみてはいかがでしょうか? 日本探偵小説全集〈3〉大下宇陀児 角田喜久雄集 (創元推理文庫) 関連情報
角田喜久雄(つのだきくお)は、1906年(明治39年)生まれ。代表的な伝奇小説作家である。本作は読売新聞に連載された。まずこの小説を通常に評価すると、・登場人物の性格付けが類型的である。・偶然が多すぎる。・無駄な修飾が多い。・髑髏銭の謎解きがもっと長くないと成立していない。・張った伏線の回収に失敗している。など様々あるが、そんなことは、実は「どうでもいいのである」この小説を新聞連載で読み始めた人は明日が来るのが待ちどうしくてしょうがなかったろう。主人公の神奈三四郎(かんなさんしろう)役に、市川右太衛門を得て映画化されている。 髑髏銭 (春陽文庫) 関連情報
これはおもしろい講談。テンポの良いストーリー回し。強引な展開。宝探しという、古典。都合の良い偶然。少々の傷には目をつぶるのがお約束である。 妖棋伝 (春陽文庫) 関連情報