男の居場所 酒と料理の旨い店の話
「酒と料理の旨い店」が紹介してある。
但し、「ここ一番に接待に使いたい」「ふらりと寄りたい」
「この為に予定を捩じ曲げてでも」「薀蓄野郎など寄ってこれない」
「ふらり小旅行の目的地に」「昼下がりにまったりと」
という、色々な意味での「男の」居場所である。
勿論、お酒が呑めない御仁でもしっかり楽しめる所ばかりである。
但し、「大人である」事を体現できる人に行って欲しいが。
しかしながら、酒と肴の描写が独特だなあと思って読んでいると
「思わず股間を押さえたくなるような官能」のくだりを読んで膝を打った。
そう、「エロい」のだ。食べ物呑み物の評論でこの様に官能的に表すのは
今迄お目に掛かった事がない。五感に訴えるだけでなく、人の(特に男の)持つ
「欲」に直接訴える文章は妖しくも著者が恍惚に至る過程をつぶさに記している。
これに比べれば、ミシュランなどは「ここの店主は○○から直接手に入れた…。」
という様にさもありがたい御託がちりばめられているらしいが、
「どうせ一般人は行けないだろうから…」的なテイストが漂う嫌味な本でしかない。
男であれば読むべし。呑むべし。食うべし。語るべし。の一冊である。
熊の場所
舞城が気になる人はまずこれから読んでいることを進める。
熊の場所も面白いが、その後のバット男、これが異常なくらい面白い。
弱者というテーマを根底におき、主人公の友達二人の恋愛の発展と破滅と停滞をとんでもない文体で書いている。
ぜひ読んでほしい。そして、弱者とは何か、バット男という作品内において弱者は誰だったのか、考えてほしい
mania COBA
小学校の鼓笛隊にも「のど自慢」にも出てくる、あのアコーディオンもこの人にかかればこんなに綺麗に歌うとは! Cobaのアコーディオンは話し好き。この一枚で存分にいろいろと聴かせてくれる。テレビで耳にした曲も含まれており、「あぁ、この曲もcoba?」と思うものも少なくない。cobaを聴いたことのない人には特にお勧め。