シフォン主義
最近、音楽雑誌にもちょくちょく取り上げられタワレコなどでも注目されている相対性理論。
ある雑誌に付録としてついてきたCDに収録されていた「LOVEずっきゅん」を聴いて一発でツボにきた。
個人的にはスパルタローカルズの「黄金WAVE」を初めて聴いたときの印象に近かった。
懐かしい感じもするのだけれど、明らかに未体験な感じというか・・・・。
ただ調べてみると去年のうちからコアなリスナーの間では話題になってたようです。
このバンドで一番印象に残るもの、といったらやはりメロディーとその歌声。
メロディーに関して言えば昭和歌謡を取り込んだ和製ロック、のような印象を受けるが
ただそこまでコテコテじゃないのがミソで、上手く中間地点を保っている感じがする。
サウンドに関してもシャキシャキとしたみずみずしいリフやアンサンブルが光り、
ますます純真無垢なメロディーを引き立てている。
「LOVEずっきゅん」のメロディーは特に聴いてみて欲しい。キラーチューンとしか形容できないほど
センセーショナル且つノスタルジックに溢れたメロディーが胸に飛び込んでくる。
歌声も非常に個性的。女性ボーカルなのだが、なんというか極端に淡々とした歌声というか
舌足らずにもほどがあるというかパワーもなければ抑揚も無い、変なボーカルなのだが
これがまた味があって・・・。 つくづく技術的な歌の上手さと、聴き手が感じるものというのは別物なんだと。
技術的に歌が上手くても何も感じないことは多々あって、逆に技術的には感じるものがなくても何かが心に伝わることがあって、このバンドは正に後者ドンピシャである。
歌詞に関しては限りなく語感を重視した歌詞になっている。
こういったスタイルは今や特に珍しくはないがこのバンドはその中でもかなり印象に残る言葉遣いであり
またそれがもたらす想像以上の小気味よさは抜群だ。
歌詞をじっくり読むと実はメッセージ性があるのでは?と思ってしまう事もある(この辺はOGREと通ずる部分がある。方向性は違うけど)。
とにかく何かを感じずにはいられない歌詞になっていると思います。
最近、今までにはなかったような新感覚のロックバンドが次々と台頭してきているが
この相対性理論も間違いなくその中の一つとしてシーンを駆け上がっていくだろう。
「LOVEずっきゅん」の訳判んないけど胸を撃ち抜かれる感じとか、求めてる人は多いと思う。注目&期待。
みんなのうた ベストヒット・コレクション [DVD]
全体的にしっとり歌いあげる大人っぽい曲が多いなか、
Coccoの「ひよこぶたのテーマPART2」は子供が喜びそうなメロディーと愉快なアニメーションで良かった。
思わず口ずさんでしまった。
それとピチカート・ファイヴの「メッセージ・ソング」は名曲だと思う。
PVよりこっちのアニメーション版の方が好きだ。素晴らしい。
カーネーション オリジナル・サウンドトラック
毎日ドラマを見ていますのでとても気に入っています。
メインテーマ系はもちろんのことですが、お気に入りは1曲目のふたりの糸子のうたと13曲目の毎度おおきに!です。
刑事物語2 りんごの詩 [DVD]
恋人がバイクに引きずられ重体と知らされ現場に駆けつける片山。
現場には恋人が倒れた状態を示す線がチョークで引かれている。
呆然とする片山に間髪いれず「亡くなったそうだ。」
…。
天を仰いだ片山は、証拠資料となるチョークを踏み消し始める。
上司たちも止めようとしない。
「片山さん!」見かねた後輩が止めに入る。
「死ぬわけねえんだよあの娘が!明日会うって約束したばっかりなんだ!ふざけんな!お前、殺すぞ!バカなこと言うと!死ぬわけねえんだよ!」
しゃがみ込んで手でチョークをすっかり消してしまう片山。「死ぬわけねえんだよ!死ぬわけねえんだよ!」と叫びながら…。それが声にならない
咆哮になり、やがて、下を向いて静かに嗚咽しはじめる…。
20年以上前だと思いますが、たまたま友人の家で、録ってあったビデオでこのシーンを見ました。
あまりの場面に当時若かった私は耐え切れず、席を外してしまい、その後の展開は今日まで分からずじまい…。
それからずっと、この映画が私の中で引っかかっていました。
一度ならず、レンタル屋で見かけたことはありましたが、結局借りることはありませんでした。
今回の発売をたまたま知り、「もし今見て大したことなかったら、俺のいままでの20年は…。」
と躊躇しましたが(実際そういうことが何度かあったので)、購入しました。
杞憂でした。
あのシーンは当時の記憶そのままの素晴らしい、そして哀しい場面でした。
死んでしまう恋人も美しく、そして儚い。
涙なしには見られない映画でした。
後半も充分面白く、素晴らしい出来です。
観ていない人は、是非観てみてください。