餌食 [VHS]
アメリカで挫折したミュージシャン。アメリカで出会ったレゲエバンド「ソルティー・ドッグ(マトゥンビ)」に衝撃を受けた彼は、彼らを売り出すべく日本へ帰ってくる。しかし、久々に帰った彼は仲間達、そして日本そのものが大きく変わっていることに愕然とする。ミュージシャン仲間は金儲けにしか興味がない。昔愛した女はヘロインで死んだ。兄貴と慕ってくれた男も殺された。金と欲にしか興味がなくなった国。
レゲエがいつまでも鳴り響く。踏み続けられた人間は抵抗してもしなくてもずっと踏み続けられるままのだ。彼がとった行動とは……
若松孝二監督、1979年の作品です。東京の風景はやけに人を煽りますね。その中で完全な異物として佇む内田裕也さんはかっこいいです。映画の中で描かれることは今も決して変わっていません。見返すとそのことを思い出させてくれる作品です。
ジャマイカ楽園の真実 LIFE&DEBT [DVD]
この映画は、グローバリズムの巨大な力によって握りつぶされ、血の一滴までも搾り取られる貧困の国、ジャマイカを描いたノン・フィクションである。
アメリカからバケーションで訪れる裕福なツーリスト達の目からは決して見えない、国の裏側を暴き出してくれる。
イギリスの治世から独立したとたん、経済的に破綻し、IMF(国際通貨基金)からお金をかりたジャマイカ。それを待っていたのは先進国ではありえない高利子(20%以上!)と、貿易自由化の条件であった。ジャマイカで自国の農業を保護することは禁じているのに、アメリカ国内で保護された農業製品が大量にジャマイカに流れ込んでくる。野菜やバナナ、牛乳、鶏肉が、とてもジャマイカ国内では太刀打ちできないような価格で流入し、国内の失業者を増やす。
職を失ってしまった人たちを待っていたのは、トミーヒルフィガーなどのグローバル企業の縫製工場。なんと週給30ドル。ストライキなどの混乱が起きると、さっさと工場を引き払い、ハイチなどのもっと安い国へ。
なんと狡猾で戦略的なのだろう。もともとジャマイカという国を立て直そうとか、人々を救おうとか、そんなことは最初からなんとも思っていない。人々を飢えさせ、死ぬか生きるかの瀬戸際に追い詰めて、奴隷として働かせることがねらいなのだ。
日本は、IMFで2番目に資本を出しているのだから、我々は十分共犯者なのだ。でもいつ被害者に回るかわからない。ネバダ・レポートというのがある。日本がIMFの管理下におかれることは現実として十分にありうる。
このDVDに興味をもたれた方は、「ダーウィンの悪夢」もご覧になられたらよいだろう。
Rastafari Dub (RUSCD8251)
あの名盤のダブヴァージョンです。あちらが好きならこちらも聴いておくべきですね、やはり。
女性コーラスが効果的に切り込んできて、もう最高です。
こちらだけ聴いても納得のできですが、あちらもやはり聴いていただくと相乗効果です。
これもあるうちに買っておくほうが良いですね。