主人公はコロンボと古畑任三郎のそれぞれの性格の悪〜い部分を3割り増しほどで 持っております(笑)。 そんな役をサイモン・ベイカーは、不思議な愛嬌と品の良さで、観ていて嫌な気分に させないんですね、この人しかできない役とさえ思えます。
そして、時々ふっと挟まれるユーモアのブレンド具合がアメリカらしくないというか、 ほんの何秒のしつこくない笑いが私はとても好きです。 特にチャイニーズ系のチョウという刑事のボソっとかますボケがいいですねえ(笑)。
たまに現れるレッド・ジョンの影が物語をぐっと緊張に引き戻すさじ加減といい、 久しぶりに自分でDVDを持っていたいと思ったドラマでした。
まず他のレビュワーさんもおっしゃっているとおり、1stをBD売りしながら(しかも♯1〜3のみ別売で)、今回2ndはBD販売なしということです。ワーナーさんの投げやりな売り方は今に始まったことじゃないですが、もう本当に振り回される消費者の身になってくださいよ。
さて内容ですが、1stで取り逃がした宿敵レッド・ジョンを猛追する・・・かと思いきや、そこは「娯楽性」と「軽さ」をウリにする作品ですから、今回も軽妙な1話完結型の軽いエピソードに、数話+最終話=レッド・ジョンのディープなイベントが挟まっていくというパターンです。この作品トーンの落差こそがメンタリストの魅力なのです。
理論立った謎解きやトリックの合理性でなく、主人公パトリック・ジェーンを演じるサイモン・ベイカーの、一世一代の名演技とキャラクターづくりを楽しみ、その他の地味だけど魅力的な登場人物や、ウィットに飛んだセリフまわしを楽しむ大人の童話という感じでしょう。監督や脚本家にイギリス人が多く含まれるためアメリカの典型的犯罪ドラマとは一風変わった仕上がりになっています。とにかく、サイモン・ベイカーを味わい尽くすならこの作品。
以前、テレビで著者を見たことがありました。そのときは、ただの心理マジック芸人だと思ったのですが、本書を読むと、意外にも、まじめな内容で、この手の本にありがちな、あやしさは感じませんでした。
実践心理学系の本では、ひさびさによい本でした。
暗示、誘導、錯覚というと難しそうに聞こえますが、 1つ1つのテクニック自体は専門家でなくても使えるものなんですね。 これらのテクニックを幾重にも重ねて使えるようになれば、 かなりの恋愛達人になれるはず! 少しずつ試してみようという気になります。 なによりわかりやすい説明と実践しやすそうなところがいいです。 自己把握のチェックでは、思ってもみなかった自分の内面も知ることができ、 けっこう奥深い一冊でした!
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