「FBSP Vol.1」も狂乱家族日記すぺしゃるでしたが、今年4月から「狂乱家族日記」のアニメ放送が開始されるということで、再び狂乱家族日記すぺしゃるが発刊された次第です。
今回は前回よりも更にパワーアップして、表紙から裏表紙に至るまで、全部通して「狂乱家族日記」絡みのコンテンツとなっております。
まずは当然ながら掲載されている、作者の日日日先生の手による「狂乱家族日記 番外」は、最近度々表に現れるようになった優歌のブラックな面が乱崎家を席巻する、看板にかなり偽りありな「天魔伏滅★マジカル優歌の魔界大冒険」、本編はもちろん番外でも何気に存在感がある、あの人の過去を描いたハードボイルドもどき(何故「もどき」なのかは文庫をちゃんと読んでいて勘のいい人なら、冒頭のイラストですぐ分かると思います)「26時にあそびにおいで」、雹霞の生まれた尋常人工生命開発研究所を舞台にした、けなげにも切ないストーリー「そばかす小公女」と、変化球ながらもツボを突いた作品が揃ってます。
また、コミックもイラストを担当しているx6suke先生の「女王様症候群」に加えて、4人の描き手による「狂乱家族日記4コマ劇場ふたたび!?」もある充実ぶりだし、普段他作品を書いておられる作家の先生方によるコラボ短編も狂乱家族一人一人のキャラクターがちゃんと出ていて、みんなしっかり読んでるんだなと、文章から伝わる「狂乱家族日記」への愛着と熱に感心しました。
まあそんな感じの充実ぶりで、小説キャラクターの一挙紹介やアニメの設定画なども掲載されているので、アニメの前にまずは一読をお勧めします。
「狂乱家族日記」キャラソン3枚目にして、「これぞキャラソン!」な感じのリリースです。
「散歩系ポップス」とでも表現すればいいんでしょうか、歩くようなテンポの中でキャラクターの心の変化を繊細かつストレートに伝えてくれます。感情を抑えて大きな声を出さない登場人物(ボーカル)の歌唱、演技のニュアンスを活かすために各トラックの音量音色も程よく抑制されている気がします。
冒頭で印象的だったのは、やや硬いささくれた音(抽象的ですね・・すみません)の分散和音のトラックと、低い音域でウネウネと動き自己主張するベース音のトラックです。この二つは曲の和声進行を支えるトラックである、と同時にキャラクターの「信じたいけど信じきれない」という心情を表現していると思います。それを取り囲むように、また時には隠すようにして各トラックは歌います。
また、花澤香菜氏(vo.)の演技は非常に繊細で、一定の感情の幅をはみ出さない中にも豊かなニュアンスの変化を聞かせてくれます。聞き応えのある良質な朗読に触れているようです。相当なリテイクを重ねたのでは・・と思わず邪推してしまいます。(この繊細さを味わうためには、正直CD以外では無理があるのでは)
これらが相まって(色々ありすぎで言い尽くせません・・)希望にあふれつつ絶望から逃れ得ず、信頼しきりたいのに懐疑がこころの奥底から消えず、幸せを謳歌したいのに「不幸である事を受け入れ続けた自分」を捨てられずに悩むキャラクター(乱崎優香)の心情を伝えてくれる良質な楽曲になっていると思います。
個人的に期待大だったremix-ver.ですが、やっぱりです。
「柏森さん!やっぱアンタいい人だわ!!」
思い悩み、時に自閉してしまう優歌を気遣い包み込む家族たちの愛、でしょうか。本編でオンエアされた(このremixのための新録音もあるかも?)セリフやピッチの調整された他のキャラソンのパーツが用いられて優香に語りかけるようです。「みんな傍にいるから」と。「狂乱家族の百鬼夜行」っていうか?なんか昔の「うる星やつら」を思い出しました。行進が離れていきフェイドアウトしていく中、最後を締めるのは「もしや・・」と感じながら聞いてましたが、残念ながら予想的中ww我らが母、凶華さんです。娘の歌なのにwww
作品への想いを感じさせる、骨太な、remixらしからぬremixです。表題曲と併せて1曲、と言っては言い過ぎかもしれませんが、素敵なremixだと思います。
同梱のDVDも、その辺りを踏まえて観ると違って楽しめました。(SD画質、という事へのツッコミはなしの方向でw)
これはお勧めしたいタイトルですね。むしろお願いしたいくらいですw
恐らく、本編公開時に視聴者のド胆を抜き、かつ失笑と困惑と疑念をもたらした鳳火ver.のEDがついにリリースされました。もちろん到着時にすぐPCに直行です!
パッケージの帯のコピーがやってくれます(笑)
「ー聴け。その穏やかな双眸に隠された激情のROCK HEART !」
ここでもう前フリですかww
意外にあっさりしたデザインの、しかし思わず笑ってしまう歌詞カード(ライナーノーツ、では無い!)のユーモア溢れる仕掛けを横目に傾聴してみると・・・。
重々しい「ロック風」のベース音が支配する8ビートの中で、絞り出すように言葉を紡ぐ乱崎鳳火(cv/近藤孝行氏)。たぶん、この上から抑えつけるようなベースは、彼が所属する「大日本帝国超常現象対策局」への強烈な帰属意識(依存)ゆえのプレッシャー、だけを表現しているのでは無いのでしょう。「家族」を得、「父親」となってしまった彼の、まだ所を得ない責任感と焦燥を伝えてくれる気がします。
そんな、ある意味ヘタレたAメロからBメロ(サビを兼ねる)へ移り、男を見せてくれる!・・のかと思えばまだ悩み中。しょうがないと思いつつ「女々しい!」事この上ありません。結局1番、2番に至って彼なりの男気を見せてくれますが。この辺の物語的な構成とネタバレ要素(本編内容の公開ペース、という制限は当然あるわけですが)は狂乱戦記と同様で、たぶん今後もそうなんでしょうね。聞かせてくれます。しかし、曲の終わったあとのモノローグはどうかな〜と感じました。詞を補足してはいますがどう考えても(感じても)蛇足。詞曲の余韻を壊しかねない、というか壊してる気が・・。remix-ver.へのつなぎとしても・・・。歌詞カードにも無いので、作詞氏の意図した物なのかどうか、さて?
remix-ver.は、ハンマー音のSE等で音響空間をデコレートした(格闘ゲームの「鉄拳2=JACKステージのテーマ」風といえば分って頂ける方も多いでしょうか)Aメロと、ストリングスの対旋律が心地よいBメロで構成されています。ボーカルが聞こえ難すぎですが、トラックのひとつ、と思えば。むしろ「remix曲を聞かせたい!」オーラ全開です。結構好みでした。
で、問題のDVD。爆笑のED映像。であったはずですが、今となってはそうでも無く。
詞のナイーヴさを隠すためのオモロー映像と解ったから、でしょう。帯のコピーの通り
「ー聴け。その穏やかな双眸に隠された激情のROCK HEART !」
思いっきり隠してますね〜!だまされましたwww
銀夏くん、というか銀狐ちゃんのキャラソンですね!オビにある通り!艶やかで大人っぽくて、ノリも良い曲でした。 CD,DVD供に男らしい一面がちらりと覗くのですが、そこがまた良いです。銀夏くんはこの二面性が魅力なんですよね! 魅了されてみたい方、是非とも買って下さい(・ω・)/
日日日の小説を読むのは3冊目ですが、各タイトルで本の持つ雰囲気が全く違います。 これだけでも凄い。
狂乱は色物小説というか、バラエティ豊かというか。 特別面白かったと言う事は無いけど、1巻で解決していない伏線も結構あるし 続き読んでみようかなぁと思います。
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