率直に言って、もったいないです。『おお振り』みたく、従来のスポーツ漫画に一石投じることが出来る可能性を秘めていたのではないでしょうか。是非、続編を希望します。このまま終了では勿体ないにも程がある!!
繊細な感情描写がふしぶしから感じられるんだけど 吹き出しや人物の配置が無頓着(?)だったりして 読むリズムが損なわれる。 ちょっとした作画の工夫でオリジナリティあふれる柔道漫画の良作になると思うんだけど…。
木村紺作品で一番若い主人公(高校生)ですが、
あいかわらず5巻になっても喰えない女です。
(「神戸在住」は大学生、「巨娘」は20代社会人)
「神戸在住」から変わらない、丁寧な街並みの描写がとてもいいです。
ただ、序盤の伏線がけっこう伏せたままです。
高校の合格発表にはじまり、5巻で5月頭なので時間が「スラムダンク」並。
柔道、スポーツ理論、お嬢様学校、舞妓、京都の地盤抗争(架空)
と要素はかなり盛り込まれているので、今後の展開も予想できません。
計算なのか、筆の向くままに描かれているのかも謎です。
ひとつひとつのこと、一人一人の描写がとても丁寧なので、
基本的に凄く知識欲のある方なんじゃないかと勝手に好感は持っています。
ただ、どうしても緩急があまりない作品なので
折々「巨娘」の続きを描いてもらえないだろうか、と勝手なことを思ってしまいます。
これほどの質を保っていて打ち切りになるのであれば、アフタヌーンとはよほど凄まじく面白い漫画で溢れているのだろうな。
と、呆れつつも皮肉のひとつもこぼしたくなります。
7巻に至ってまだ、高瀬雅、九条京が公式戦に一度も臨まないこの「じっくり」っぷりに編集部がじれたのか、あるいは
読者がついていけなかったのか。それとも、人間関係の汚い部分、目を背けたい部分をも容赦なく凝視する木村紺氏の作風が、
今の時代にそぐわなかったのか…。
いずれにしろ、傑作になることが約束されていた作品を、私たち漫画読みは、突然に奪われることになってしまいました。
残念。
現在東京に住んでいる私は、神戸生まれ神戸育ち。
この作品にでてくる風景(特に長田区や、兵庫区辺り)は、
それぞれの場所の空気感を、鮮やかに蘇らせるので、
あまりに懐かしく、
切ない。
日常に突然放り込まれる、
「別れ」「死」
をこんなに淡々と描く作品はほかに出会ったことがない。
ほかの方が書かれていたとおり、
この巻では、その淡々とした画風が、
痛々しいほどの人の辛さを描いていて、
こちらも辛くなってくる。
神戸に関係がある無いにかかわらず、たくさんの人に
この漫画の持つ、
毎日の日々に対するたくさんの愛おしさ、切なさを
味わってほしい
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