「オリヒメ」の続編というか、一対になる本です。
「オリヒメ」の作品群のキーワードがノスタルジーだとしたら、「ヒコボシ」のキーワードはミステリーかな?と思います。
子供の頃って視点が狭い分、虫や動物の死を日常的に意識し触れていましたよね。また、怖いお話を聞いたり「悪いこと
すると罰があたるよ」といわれ本気にして、世界は今よりずっと暗く怖いものだと思っていた。その一方、今では大して
価値を見出さないものに大きな執着心を持っていたこともありましたね。
そんな子供たちの恐ろしくも、楽しい日々を今回もふくやまさんの温かい語り口で堪能できます。
終盤の何篇かは少し以前のタッチの(「東京物語」の頃?)お話がおまけのように入ってます。
またあとがきのマンガでは紹介役の二人の女子校生(表紙絵の女の子)たちが、学生時代の最高に楽しいある日を過ごして
いることがわかります。
この漫画を外国の人が読んだとしたら、きっと日本の子供たちを愛してくれるに違いありません。
(*ネタばれ多少あります。)
手塚漫画のリメイク作品が多数ある中、元漫画とキャラクターを 知らない人が描いてるんじゃないかという作品もありますが そういうマンガとは一線を画してるんじゃないかと思います。 手塚漫画への愛もあるし、ロックの女装もある(笑) 1巻の「ヤケッパチとマリア」の伏線がラストにみごと つながってて、ピノコとBJ先生が互いにフンフンする姿に ちょっと笑ってしまいました♪ あと、福山けいこさんの絵だから、すべてのキャラクターが 可愛く描かれてて、すごくうれしかったです。
最終巻になりましたが、今回はいつも通りの樫宮さんの木成さんへの想い以外はギャグとしてのストーリーに徹しています。そして重要なポイントは木成さんです。彼女にどんでん返しが待っています。敢えて一つ言うなら百合としては特に劇的な変化はありませんし、このどんでん返しとは全く関係ないことだけは付け加えておきます。
続きは単行本でお楽しみください。
この作品は、昭和初期の日本の文化や、昔の日本映画・推理小説などに対するオマージュやリスペクトに溢れています。
もちろん、その辺の事を知らなくても十分楽しめる作品になっています。 現に、連載してた頃、何も知らない地方の小学生だった私でも、普通に楽しく読んでました。 ……でも東京に住み、本読んだりして、少し知識をかじった今の方が何倍も面白いのです。
この作品を読んだ後、実際に舞台となった浅草の浅草寺や上野公園、谷中や根津あたり、あるいは銀座などに行ってみると味わい深いですよ。 意外や意外に当時の建物が残ってたりして、勝手に気分に浸れます。 最近は近代建築のガイドブックなども出てます。
大正・昭和関係の本を読むだけでも、この作品に出てくる固有名詞の意味が分かって面白いです。 『帝劇に三越』とか『浅草六区』とか…。
特に地方出身の私は、セリフにある『ブロマイドのマルベル堂』が実在する店名だという事に驚き、しかも浅草でまだ営業しているのを見て更に驚き……。 『あずきアイス』そっくりのアイスモナカが実際に売られていて驚き…って具合です。
またこの1巻では、草二郎が徹底して『常に子供の味方』でいる所も、凄いな〜、良く描いてるよな〜と思います。 今ではあまり見かけない『古き良きヒーロー像』として…。
そして、あっさり描いてあるけど、1巻では『フミちゃんのことが相当好きらしい』ことも分かります。 まあ読んでみて下さい。 セリフの端々や立ち振舞い、浅草に留まる理由まで…。(←でも、そんなフミちゃんの存在感も2巻以降だんだん薄くなってしまうのですが…。)
以上の事柄は、この文庫版を手に届くところに置いて、パラパラめくってみて気づいたことです。 読めば読むほど、何かしら気付きがあり楽しめます。おすすめ。
シングルには、手を出したくない人におすすめです♪
カラオケなどはないですが、いろんなキャラの音楽が聴けてお得感↑↑です!!
しかも、「ロベルト」は二曲はいっていて、コレまた嬉しいです☆★☆
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