ボストン美術館が収蔵する歌麿や写楽らの浮世絵を展示写楽モバイル

ボストン美術館が収蔵する歌麿や写楽らの浮世絵を展示

百日紅 (上) (ちくま文庫)

鬼才葛飾北斎、娘でアシスタントのお栄、のちの渓斎英泉で遊び人の池田善次郎、この三人を軸に描かれるお江戸人間模様。

私は、この作品が杉浦氏の最高傑作ではないかと思っています。江戸の空気がビシビシと伝わってくるのはもちろんですが、絵だけで心理描写してしまうワザは作者ならではでしょう。だらしないようで、如才ない北斎、淡々としながら北斎を支える娘お栄、才能が未だ開花せず苦しむ善次郎。こうした人びとの生き様が絶妙な筆致で描写されます。こんな深い漫画にはなかなか出会えません。

５万点以上の浮世絵版画コレクションを収蔵する米ボストン美術館の厳選された浮世絵が２月２６日から、東京・渋谷区の山種美術館で公開される。作品は、江戸時代を代表する浮世絵師、鳥居清長や喜多川歌麿、東洲斎写楽らが活躍した天明・寛政年間を中心とした約１３０点。公開前日の２５日、報道関係者向けに内覧会が開催された。本展では、清長の初期作品や歌麿の美人大首絵、写楽の役者絵など、錦絵黄金時代の華やかな浮世絵を展示。ボストン美術館では本展以後、当面展示の予定がないという作品ばかりなので、浮世絵ファンならずとも必見の展覧会だ。開催期間は２月２６日から４月１７日まで。開館