2005年に10周年を迎え、全国大会も開催されたバーチャロン。
関連書籍を漁っていたときに見つけたので購入してみた。
内容は
・説明書には載ってないが対戦時には押さえておきたいテクニックや戦略の映像と説明
・製作者へのインタビュー
・ゲームやムービーなどの映像
となっている。
ゲームセンターでやり込んできた人たちには物足りないだろうが、
「forDreamcast」と銘打たれている通り、家庭用でしかプレイしたことのない人のステップアップにいいかもしれない。
激しく速くゴージャスで 聞いてるだけで冒険が出来ます ゲームサウンドが好きなら凄くおすすめ どれも似たような曲にも聞こえるけど 大好きだ!
広告などではあまり触れられていないのですが、マイザーΔでは色分けされていなかった部分も、同じ金型流用ながら「同じ形状のランナーを2色分封入し、部品を使い分ける」という、ある意味力業で解決しています。そのおかげで素組みでもかなりの再現度になっています。
これがなにげに商品のクオリティアップに貢献していると思うのです。塗装しなくても墨入れだけでかなりのクオリティが得られるという意味では、マイザーΔを圧倒的に凌駕しているとすら言えるレベルですから。
流石にバンダイのガンプラ(特にMG↑)と比べるとパーツの合わせ目関連や接着剤が必要な箇所などがあるので決して「初心者向け」とは言えませんが、中級者以上なら問題なく作れるのではないでしょうか。
画竜点睛を欠く、という程ではないですが、惜しむべきはDNAカラーのクリアパーツが付属してないこと。色を塗り替えてDNAカラーやその他のカラーにしたい人も少なくないと思うので、ボーナスパーツは「シャドウ用の赤いクリアパーツ」よりは「DNA用の緑のクリアパーツ」のほうが需要があったんじゃないかなぁ、と思わなくもないのです。
フォントの小ささに挑戦したんじゃないか、と思えるほど細かい字で埋められた厨二病全開の機体設定もいい味が出ていると思いますよ!
何というかバーチャロンっぽくて!
まずは今のところ唯一の「フォースの全機体が収録されたガイドブック」であるということを評価したいです。
全体的な構成は
・操作やモード、基本的なテクニックの解説(ミッションの内容や機体支給の基本ルールなども押さえてあります)が20ページ程
・各機体(含ヤガランデ)の解説は1機体につき見開き2ページで、指揮官機(含ハッター)は元機体の注釈扱いで計120ページ程
・巻末にオラトリオタングラムの紹介(1機体につき半ページの武装解説付き)が10ページ
となっています。
ページ数の殆どを占める各機体の解説ページの構成は、
・左ページが機体の正面図/カラーバリエーション・基本戦術指南・有用な攻撃の紹介、
・右ページが丸々ウエポンデータ紹介(+特殊技の解説)
となっています。
ウエポンデータは、
しゃがみ・ダッシュ・ターボといった各状態での攻撃について、
攻撃回数・ゲージ消費・射程(近接攻撃は発動距離)・特殊効果/特徴の評価と解説があります。
射程や威力については、「射程:長」や「高威力」など数値表現ではないなのが個人的には残念。
膨大な機体数にページを割かれる格好で内容は全体的に「あっさり目」です。
その機体をとことん極めたい人や、アーケード版からやりこんでいる人にとっては、
1機あたり2ページの解説や、ゲーム中のチュートリアルとあまりかわらないテクニックガイドは正直物足りないかもしれません。
しかしながら、見開きで機体のざっくりとした概要が押さえられる構成は、これはこれで魅力的だと思います。
プレイ中、英和辞書のように傍らに置きながら、
90を超える個性豊かなVR達を乗り比べてみるのが幸せな使い方かもしれません。
もちろん、現状唯一の全機体が収録されたガイドブックとして、
Xbox版が初「フォース」といった方には文句なくおすすめできる本だと思います。
最後にごく個人的な感想ですが、ビジュアルや設定面については殆どフォローされていないのが残念でした。
新規のハイエンドCGは当然なし、
各機体のメインビジュアルは小さい上に味気ない棒立ちの正面図ですし、
頭部違いの指揮官機の絵も小さすぎてよくわかりません。
設定面では、10/80advを「装甲を犠牲にした高機動型のテムジン」と表現してしまうような感じなので、
ファンブック的側面を期待されている方にはちょっと残念な感じかもしれません。
アファームド使いはカバーを外すと幸せになれるかも…?
ゲームをやった人はもちろん、やっていない人にもお勧め。 とにかくのれる曲が多いので、ドライブなどにも最適です。 だまされたと思って聞いてみてください。損はないはず!
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