最近のサンバテイストの曲ばかり聴いていたら、「これは?!」と思ってしまう一枚です。 古き良きサンバからわりと最近のサンバまで。一口でサンバと言ってもリオのカーニバルを想像していたら目から鱗です。パンデイロとカヴァッコだけのシンプルな構成の曲こそが今のサンバの原型になっているんですねぇ。肉感のある生楽器の音が非常に味わい深いです。スクエアではなく、泥臭いサンバの訛りにしっかり浸れます。 それぞれのアーティストの有名どころばかり集めた大変おいしい一枚なので、サンバを知りたい人はこういうのも是非聴いてみて下さい!!
ジョアン・ボスコのベスト盤的アルバム。 多くの名曲を作ってきたジョアンの自作自演を堪能できる。 数々のアーティストにカバーされてきたジョアンの作品だが、 日本では意外にも本人の作品は入手し難い。 このアルバムは、安価に手に入れられる数少ない音源である。 ベスト盤のため曲順には疑問が残るが、 1曲1曲は名曲揃いなので非常にお買い得。 特に最後の「酔っ払いと綱渡り芸人」はエリス・レジーナのカバーで有名な曲だが、 イントロとエンディングにチャップリンの「スマイル」のフレーズが使われており、 感動の幕切れを迎える。
20曲入りCDが5枚で3000円、これで20世紀以降のブラジル音楽の歴史が概観できるのだから悪いはずはない。
ただミナス・ジェライスでもう1枚は必要だった。ミルトン・ナシメント作の曲が申し訳程度に出てくるが、この欠落は私にとっては致命的に思われる。
「ブラジル音楽のすべて」が空々しく響くので星を一つ取った。
1日中流し続けても飽きないでしょう、この耳に優しく語りかけるショーロの調べ。CD付属のブックレットには歌詞のほか、ミュージシャンの演奏シーンの写真が多数あるのもうれしい。ヒゲのシヴーカの楽しげなこと。見ているとこちらまで楽しくなります。「カフェ・ブラジル」のタイトルそのままに、聴く時のコーヒーはマスト。
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