『村の写真集』の監督作品ということで映画館に足を運びました。
『村の写真集』同様、“やさしさ”へのまなざしあふれた素晴らしい映画でした。が、今回は持ち味の“やさしさ”だけではなく、料理の美味しさも十二分に表現されておりかなり良かったです。人と人とのちょっとしたやりとり(例えば王さんのお店を手伝うおばあさんとお客さんのくだりなど)に、往年の日本映画をみるようでした。おススメ!!
概要 旅先で弁当を使わせてもらった旧家の奥様(田中絹代)から、テキ屋仲間の哀れな末路を聞かされた寅さんは、柴又へ帰ってくる。ところが寅さんの部屋は、御前様の親戚の大学助教授・岡倉金之助(米倉斉加年)が下宿中。面白くない寅さんは、また旅に出ようとしたが、門前で美容院を始めた幼なじみの志村千代(八千草薫)と再会し、思いとどまることに… 寅さんの幼なじみに、宝塚出身のベテラン女優・八千草薫。寅さんがマドンナに愛の告白をされてしまうという、意外や意外の物語。離婚して、子供と離ればなれとなった千代の寂しさを、紛らわそうとする寅さんの奮闘努力。恋のライバルとなるインテリに米倉斉加年。日本映画を代表する大女優・田中絹代と渥美清のしんみりとしたやり取りは、旅人の孤独を見事に表現。 八千草薫 田中絹代、米倉斉加年 長野県奈良井、甲府市
昭和47(1972)年12月29日 211万1000人 800円 98分
お正月映画としての寅さんが確立しようとしている時期 渥美 清(あつみ きよし、1928年3月10日 - 1996年8月4日) 八千草 薫(やちぐさ かおる、1931年1月6日 - ) 米倉 斉加年(よねくら まさかね、1934年7月10日 - ) 寅さんと八千草薫が同級生の設定、寅の実年齢は44歳、二人は3歳差だから、おかしくはない。 米倉も、八千草薫と3歳差だから、惚れてもおかしくはない。
寅さんは、結局結婚することの重責を背負い切れずに千載一遇のチャンスを逃してしまう。決して、チャンスはないわけではないが、引き受けきれない。 愚鈍な者として描かれ続ける寅は、当時から日本人の劣等感を一手に引き受けて、笑いと元気を与えていたのではないか、そう思わせる。こんな寅でもひょうひょうとやっているのだから、我々もいっちょ頑張ってみるか、そんな気持ちにさせる。
東大=真面目=堅物=インテリ=クラシック音楽 というストレオタイプ的な描き方は時代を象徴しているし、今はインテリという言葉は死語ではないかと思う。そういうところも昭和という時代の風情があって面白い。
冒頭の寅の夢など、定番化するものがいくつも確立してきている。こういったワンパターン化も聴衆の期待に応えるという意味で試されていったのだろう。
この短編集が書き下ろしであることにまずは驚きを持って読んだ。よく似たトーンの作品をこうもうまくオムニバスにしたものだと思った。
正直なところ西川美和という映画監督も小説家も僕は知らなかった。
しかしながら、小説に出てくる人物の切り取り方はいかにも映画監督がカメラの向こう側から見た姿に相違なかった。この抒情詩のような小説をどう映像に変換するのかに興味をもった。
さて、今晩第141回の直木賞が発表されるが彼女の受賞はあるのだろうか。興味は尽きない。
月曜日のユカでも渇いた花でもなく加賀まり子の愛らしさを堪能したかったらこの作品をお勧めします!
映画としても非常に面白く最近の篠田正浩しか知らない若い映画ファンはちゃんと映画が撮れた事に何よりビックリすると思います。
八千草薫がまた綺麗。
シャーロットランプリングでリメイクしてます。
テレビドラマの史上ランキングがあれば、おそらく10本の内の1本には入る傑作である。おもしろくて、おかしくて、おそろしくて、かなしくて、あったかくて・・・。人間の持つ喜怒哀楽をすべて凝縮したようなドラマだ。今、これだけすごいドラマ書ける人は見当たらない。何度見ても飽きないおもしろさ。最近映画化された森田版を見て、つまらなかったと言う人がいたら、ぜひこのオリジナル版を見て欲しい。お勧めです。
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