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Different Gear, Still Speeding
正直に言うと、オアシスにはセカンドアルバム以降、毎回リリースされるたびに、
どこか消化不良なものを感じていた。どのアルバムにも名曲は入っているのだけど
トータルでみると魅力に欠けるというか、どこか散漫で冗長な印象が否めなかった。
ノエル以外のメンバーで新しい船出をきったこのバンドのデビューアルバムを聴くと、
それがなぜだったのか、よくわかる。
一言でいうと「バンド」のダイナミズムがここにはある。
いいバンドはメンバーの個性が、「掛け算」になる。
オアシスでは、ゲムとアンディベルが参加して以降も、よくも悪くもバンドの主導権は
稀代のメロディメーカー、ノエルにあったため、彼らのよさを引き出し、化学反応を
起こすようなことはついぞなかった。解散直前のフジロックで彼らの演奏をみたとき、
なんてバンドとしてバラバラなんだろうと、愕然としたものだ。たぶんもう永くない
だろうと、そのときに直感した。もちろん楽曲はすばらしいし、演奏がまずい訳でも
ない。でも、明らかにノエルとそれ以外のメンバーとのすきま風が見て取れた。
誤解を恐れずにいえば、それはもはや「バンド」ではなかった。ノエル、リアムという
ソロアーチストを抱えた変則ユニットのようであった。
でもご存知のように、リアムはバンド馬鹿である。
バンドのかっこよさを誰よりも知っている。誰よりもバンドをやりたかった。
このアルバムにはそうしたバンドをやりたかった彼らの初期衝動が閉じ込められている。
リアムもゲムもアンディベルも実にすばらしい曲をかいている(特にアンディは水を得た
魚のようにのびのびといい曲を生み出した)。随所に伝統的なブリティッシュロックや
ブルースへの愛がひしひしと感じられる。
サッカーチームで例えれば、スタープレイヤーが退場した後、残りのメンバーで
また違ったすばらしいサッカーを見せてくれたような。これは実にうれしい誤算だ。
オアシスと比較し、感傷に浸ることはフェアではないと思うし、もったいない。
このアルバムは純粋なロックの衝動を感じさせてくれる。軽やかに、鮮やかに。
オアシスという呪縛を脱ぎ去った彼らの姿は、痛快でさえある。
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モーニング・グローリー
ここまで楽曲群が完成されているとは思わず、心底驚きました(・_・)
・ギターで埋め尽くされているのがイヤだ
・もう一押し欲しい
・ビートルズの引用
うーん…?
少なくとも俺はそうは感じなかった。これは名盤だ。
とりあえずロッキングオンがオアシスびいきとはよく言えたもんだ。
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オアシスブラザーズ―長兄ポールが語るリアム&ノエル・ギャラガーの真実
「oasisの心臓はノエルで、魂(ソウル)がリアムだ。」
思わず納得させられてしまった文章でした
世界を動かす兄弟喧嘩の根源は血筋だった!どうしてこいつら、ここまでまっすぐで、悲しいくらいに美しいのか。この兄弟はまさしくカインとアベル。永遠に語られるであろうイギリスの重要文化財。oasisこそまさに、
リブ フォーエバー!!
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ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ(初回生産限定盤)(DVD付)
久しぶりに名盤に出会った。
やはりOasisのエンジンはノエルだったんだと言うことを再確認できる。
Morning Gloryを聴いた時の感動に近いものがあるし,どことなくBeatlesのSgt. Peppersのアルバムを感じさせる部分がある。
何と言っても,ノエルの作る曲は,メロディラインが美しい。
どこか懐かしくて耳に残るのに,良い曲を書こうとすると陥りがちな,「寄せにいった」感が全くない。
CD一枚を丸々聴かせられるというのは,実はすごいことなんだと思うのだけれど,それを難なくこなしているところが,ノエルの真骨頂なんだろう。
もしこのアルバムに興味を持ったら,ぜひ一度5曲目の(I Wanna Live in a Dream in My) Record Machineを聴いてみて欲しい。このアルバム全体のコンセプト部分にあたる(と私は勝手に思っている)5曲目が気に入ったら,買って後悔することは絶対にないはずだ。
1人でも多くの人にこの名盤を聴いて欲しいと思う。
ちなみに,日本版ではボーナストラックが2曲入っているが,CDを1つの作品として聴くなら,ボーナストラックなしで,Stop the Clocksで終わるのが良い。そういう視点で輸入盤を買うのもオツかもしれない。
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LIVE FOREVER [DVD]
ブリット・ポップ......その傾向・背景として挙げられるのが、
・大英帝国なるもの(音楽性含め)への傾倒・復古
・イギリスの階級制度(中産階級vs労働者階級)
・バンド・ブーム
・あくまでイギリス国内の「閉じた」ムーヴメント
・イギリス中が湧いた、一過性の快楽的文化
の5点くらいでしょうか、全くの私の主観ですが。
そんな喧騒のど真ん中にいた、BlurとOasis、双方のインタビューをゲットしているだけでもこのドキュメンタリーは偉いでしょう。彼らは同じ日にシングルを発売してしまったばかりに、その全て(音楽性、歌詞、階級、フロントマン)を比較しつくされたバンドたちで、今でもインタビューの内容からして遺恨が残っています。
ひたすらシニカルで、傷を少しずつ広げるように、でも自己弁護的に語るBlurのフロントマン、デーモン。対して、態度や口調は相変わらずでかいが、今の勢いの無さが災いしてかとても力無く感じるOasisのノエル。そしてただの馬鹿のリアムに、落ちぶれたとしか他に感想の無いPulpのジャーヴィス。そして、喧騒から離れたブリストルで生き残った、Massive Attackの3Dは、唯一淡々と冷静な分析を続ける。
そんなに古い時代の話ではないだけに、今の彼らの落ちぶれ度が手に取るように分かり(特にジャーヴィス)、こんなインタビュー本当は皆受けたくなかったんじゃないのかなとか考えたり......。逆に当時この流れから意識的に遠ざかり、イギリス国内に止まらず世界的な成功を収めたRadiohead、Prodigy、Massive Attackなんかの正しさが見えてきたりなんかして、なんだかなあと思いながら見てました。