ウエディングドレスはなぜ白いのか
現代のウェディングドレスの定番、
白いドレスにヴェールを定着させた
ヴィクトリア時代のミドルクラスの結婚式と
ヴィクトリア女王の結婚式について述べられた研究書。
白いドレスにヴェールといえば、
いまやウェディングドレスの定番ですが
これが定着したのはイギリスのヴィクトリア時代。
ヴィクトリア女王のウェディングドレスがきっかけとなり
上流階級に憧れ、かつ産業革命で一気に経済的に豊かになった
ミドルクラスの人々によって定着しました。
けれどヴィクトリア時代の初期・中期には、憧れはあっても
まだまだ手が届かない存在であった白いドレス。
時代が下り、人々が豊かになるにつれ、
また女性たちの意見を主張することが認められるようになるにつれ
白いドレスが着用されるようになり、式も豪華になっていきます。
その過程を、当時の雑誌の投稿などとともに考察されており
もうすぐ結婚する女性たちの、結婚式に対する気持ちもわかります。
同時に産業革命によって、人々の意識や生活が激変する様も書かれています。
ミドルクラスに焦点をしぼっているため、
特に後期の結婚式は、意外なほど現代と共通点が多く、驚きました。