The Only She Chapters [解説付・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC291)
アトランタ出身のミュージシャンGuillermo Scott Herrenのプロジェクトの1つであるプレフューズ73。
彼はエレクトロ・ミュージックの中でも、ヒップホップのリズム感をキープしつつ、音色や旋律の展開で勝負するスタイルを、かなり早い時期からやっていたパイオニアの1人だ。
このスタイルは日本ではヌジャベス系のわかり易い方向性が支持を受けたため、そういうキャッチーな音要素をヒップホップのリズムでやるという認識の人が多いのではないだろうか。
しかし本来は、リズムを固定させる事で、より音色の存在感を強調し、その多様性・可能性を楽しむ事を目指したスタイルだったはずである。
プレフューズ73も、ある程度は大衆を意識してポップでわかり易くしているのがわかるが、どの作品も音色の多様性を重視し、その可能性を追求する実験的な姿勢も含めて楽しんでいる。
特に今回のアルバムは、従来のプレフューズ名義でのポップな価値観とは違うアプローチがされており、より強い実験性を感じる。全体的にはサヴァス・アンド・サヴァラス名義の方がしっくりくる感じのメロウな音世界だが、その中でもエキゾチックでダークな空気感が際立っている。
もちろん今回もプレフューズ73らしい複雑でアグレッシブなサンプリングは健在だが、明るくポップにというより、荘厳な雰囲気を高める方向の音処理が施されている。トリップ感は濃いが、パーティソング感覚では聴けないかもしれない。
ESKMO (ZENCD161)
L.A.〜世界中でブームを巻き起こしている次世代ビートシーン
のなかでも、さすが NINJA Tune と契約しただけあって
音の作り込みが非常に繊細で、温かく、ヘッドホンで聴くと至る所から
音の粒子が周囲を包み込んで至高の時間と空間を与えてくれます
来日も決まっているようなので、是非フロアでもこの至福の空間に包まれたくなります