素晴らしいの一言に尽きる。キャッチーな冒頭2曲からググっと、 引き込まれ、飽きることなく聴き通すことができ、 また最初から聴きたくなる。そんな感じです。 良い意味でスキマのある曲が多く、要所要所に小品的な音を 織り交ぜ、楽曲の素晴らしさを際だたせています。 ライブではどのような出音で来るのかが楽しみになるアルバムです。
北米のindie pop界の盟主、DCFCの7th album。 ワーナー傘下のAtlanticからリリースですが、今作もちゃんとBarsukのマーク付。
今までの、DCFCのどのアルバムよりも開放感に溢れ、ポジティブなメッセージの聴こえて来る、生命の躍動感に満ちた1枚であり、特に詩を書いたBenにとっては、Zooeyという人生の伴侶を得たこともあってか、前作"Narrow Stairs"のような暗い作品は書かず、自身の生活を反映した対照的な作品を作ろうという意志があったようです。 音作りに関しても、メンバー同士、特にBenとChrisの顕著であり、互いにアイディアを出し合い結束を高めた結果、この愛らしい作品が生まれたのでしょう。
「ギター中心の曲ではなく、キーボードやシンセをパレットにした作品にしよう」と語っている通り、昔のギターのパワーコードはほぼ聴かれず、どのサウンドも絵画を構成する色として扱われていて、彼らの実験的で創作的な拘りが感じられます。 それだけ拘りがありつつも、ポップソングとして普遍で、柔らかくて馴染み易く、DCFCに対してボクラが抱く、感傷的な少年の内側を覗いた時のような、懐かしくも甘酸っぱい感覚は不変なのです。
この作品が完成した後も「すぐ次作に取り掛かりたい」と発言していて、これからをも期待させてくれるようです。
シアトルはベリンガム出身の4人組み、death cab for cutieの6th album。 リリースはcdではatlantic recordingから、lpはbarsukから75枚目。
これまでの作品では、"emo"や"indie"、"mellow"なんてキーワードが際立っていたけれども、今回は特に"indie- pop/rock"色が強く、「楽しさ」という感情が顕著でもある、意外なヒトにはちょっと意外なalbum。 特にe.p.として先行リリースされていて、albumでも軸となっている"I will possess your heart"は、4人によるノリの良いバンドセッションが長く続いたあと、芯のしっかりしたbenのvocalが入り、alternative rock的な展開を見せつつも、やはり従来のindie-popらしさも感じられる良作。
dcdfcでは、benの紡ぎ出すメロディーや優しい声と、chrisによる端麗なプロディース・アレンジと、nickとjasonによる調子の良いグルーブが互いに相互作用し合い、とてもオーガニックで耳馴染みの良い音楽が作り上げられます。 ここまで普遍的でありながらも心に響かせる音を出せるのは本当に素晴らしいと思います。彼らはイイ音楽しか作れない特別な存在なのですかね。
chris walla氏のソロと合わせて聞きたい1枚ですね。
シアトルはべリンガム出身の泣きメロバンドの2nd album。地元シアトルのインディーレーベル、barsuk recordsからの11枚目のリリース。
泣きメロ。音数の少ない中、ベンのイノセントな歌声が最大限に膨らんで瑞々しい流れを生み出してます。
やっぱり大げさじゃないって事は、シンプルにいい。そしてゆったりしていてあったかいです。冬聞くのにぴったり。
体育の教科書に出てきそうな歌詞カードのヘンテコな絵みたいに、予定調和を少しはずしたヘンテコな曲もあって、その辺がただの泣きメロバンドと言わせないところがあります。
録音が1stよりも洗練されてます。でも前作のローファイ感の方が好きかな。
お気に入りはm-1,2,5,6,7,8。
シンプルなのに、深いサウンド。 時にキュートで、時にスイート。 せつなくて、癒される、 叙情性ゆたかなサウンドと 素敵なメロディがいっぱい詰まった 彼らの最高傑作と思います。
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