最初ザーと読んだ時は、イマイチかな?と思いましたが、その後じっくり読み返してみたら、本当によくできた物語だと思いました。 今までの雰囲気と違って、あまり楽しくすっきりした内容ではありません。 今回のハリーはかなりわがままで、何につけてもイライラして、自分の思い通りにならないと常に八つ当たりしています。 ダーズリー一家は相変わらずだし、まちにまった学校生活も、大切な試験はひかえてるし、意味なく罰や中傷をうけたり、運営方針が変わり、学校は滅茶苦茶になったり、ふんだりけったりです。しかも信頼していた人たちの冷たさに心砕かれます。 そんなハリーはかわいそうなんですが、しょっちゅう切れているハリーを「わがまま」だと思って叱りたくもなりました。でもよく考えたら15才、思春期、そして反抗期なんですね。周りの学友たちも同じ年毎、衝突がないわけがありません。 そんなとこもよく表現していると思いました。そうしてハリーも学友たちも大人になっていくのです。 闇サイドが力を増してきて、これから本当の戦いが始まります。 戦いにむけて、試練をのりこえたハリーのこれからに注目したいと思います。 今回のシリーズで着目すべきポイントは今まで謎だったおなじみの登場人物たちの新たな顔や秘密が明らかにされます。特にスネイプ先生がハリーを憎む理由、それは必読です! あと、前のシリーズで明らかにされていなかった秘密がだんだんとひもとかれていきます。 こうなってくると6巻、7巻がまちどおしくて、まちどおしくて・・・
ハリーポッター大好きの私は点数は甘口。冒頭からわくわくしっぱなし。 ロンドンでのハリーの様子も、ロン家でのあのシーンも♪でも、本当はもっともっと詳しく見たい!ジニーの声ももっと聞きたかった!ホグワーツに入学したい!
『ハリーポッター』シリーズのレビューは、時として賞賛と酷評にきっぱり分かれているようですが、それは原書と日本語版を読んだ方の違いではないでしょうか。わたしも書店で日本語訳を手にして愕然とした一人です。まるで違うのです。全体的に稚拙で子供騙しな印象を受けます。読んでいてとても退屈で疲れます。日本語としても極めて不自然です。“誰が何をした”という出来事は追っているかもしれませんが、行間に漂う心情や空気感は全てぶち壊しです。読書の醍醐味は物語の世界観に浸り、行間を感じ取ることにあるのに、第5巻を退屈・苦痛と感じた方はおそらくそれができないことによるイライラや不快感を持たれたのではないでしょうか。とにかく日本語訳のみを読んでローリング氏に評価を下すのは、まったく不当としか言いようがありません。 同じイギリスの文学で世界的に愛好者を持つ『シャーロックホームズ』は、非常に優れた訳者によって日本語訳されています(「新潮社」刊の延原謙氏によるものです)。時代背景や英国独特の文化、主人公の性格づけや謎解き、ユーモアにいたるまで、原書の持つ妙味やテンポをいっさい損なうことなく見事に再現されています。そればかりか、日本語としても一つの優れた作品として成立しているのです。大人になって原書を読むようになってから、訳者の仕事がいかに優れたものであったか気づかされ感服したものです。『ハリーポッター』シリーズにもそのような訳者との出会いが切実に望まれるところです。 翻訳とはいかにも難しい仕事です。もう一方の言語を知らない人に、別の言語でその世界観を伝えることは至難の業です。例えば『ポケモン』を英語にするのはさほど難しいことではないかもしれませんが、『水戸黄門』や『忠臣蔵』になるとどうでしょう。「印籠」や「御公儀」を何と言えばいいでしょう。「足袋」を「socks」(ソックス)と言い換えた時点で何かがこぼれ落ちてしまうような気がします。それと同じことが『ハリー』の世界と日本語の間でも起こっているのです。 映画では言語の力を借りなくても、圧倒的な映像の力で物語の世界観が表現されています。一目瞭然です。本ではそれができないだけに、訳者の方にはもっと細心の注意を払って最大限の努力をして頂きたいと切に願います。とはいえ、他の言語に移し変えた時点で“純度100%”でなくなってしまうのはやむを得ないことです。日本語訳でがっかりされた方は、日本語訳がおもしろくないことと原作がおもしろくないことは必ずしも同じではないことを心にとめられ、ぜひ原書にチャレンジなさることをお勧めします。
1巻では中学生の頃スターワォーズをみてわくわくどきどきしたような、いえそれ以上の楽しさを味わいましたが、2巻はちょっと嗜好かわって少し怖い雰囲気。一人で夜更かしして読んでいると、なんだか途中背中がぞぞーっと寒くなりました。いい味だしてます。映画では、映像はなかなかきれいでしたがやっぱり細かいディテールがとんでしまって、あとやたら活劇ものみたいになっちゃって、面白さも怖さもやはり原作の味にはおよびませんでした。原作をまだ、という人はぜひご一読を。
映画では「秘密の部屋」には引き込まれなかったのだけど、原書はとても良かったです。映画だと時間が限られているので、いろいろと省かなくてはいけないシーンもあるのですよね。でも、原書では詳細までわかるので感情移入しやすいし、物語にもはまりました。 お屋敷妖精のドビーが出てきて、ハリーがホグワーツに行くのを邪魔します。ドビーちゃんは、ハリーを守りたいから、阻止しようとしたのだけど、それがハリーをイライラさせたり、面倒な方向に導いているような・・・。二年生になったハリーに、ColinとGinny(ロンの妹)という熱烈なファンが現れたり、大嫌いなマルフォイがクイディッチのシーカーとなってハリーと試合をしたり・・・といろいろあります。今回の恐ろしい出来事は、秘密の部屋が50年ぶり(だったかな?)に開かれ、pure blood(魔法使い同士の両親に生まれた魔法使い)ではない魔法使いが狙われてしまう・・・一番危ないのは、ハーマイオニー?そして、ハリーも・・・!!! ハラハラ、ドキドキと最後まで読み進められます。原書>>>映画です。
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