まずDVDそのものの仕様については、PCに自動でプレーヤソフトをインストールするのでPCなどで鑑賞する場合要注意。
デビッド・リーンのファンであるジョージ・ルーカスらにレストアされた本編画像は申し分ない。
デビッド・リーンはジョン・フォードやキング・ヴィダーそれにチャールズ・チャプリンといった映画監督の作品をよく引用し、またその彼を慕うのが上記ルーカスやS.スピルバーグ、M.スコーセジとある意味現代の錚々たる映画人と、ハリウッドの王道を生きた映画人だが、それは勿論良くも「悪くも」、という括弧つきで言えることで、フランソワ・トリュフォーはそれをうまく「彼のフィルムはオスカー・パッケージだ」と表現している。
非ヨーロッパ系人の視線からは、彼のあまりにもわかり易い(というかハリウッドにネイティブな)オリエンタリズムが、たとえばこの作品ならばウィリアム・ホールデンを見つめる現地の女の視線の描き方や早川雪舟の、実際の戦場にはありえないような立派な和室といったものが映画の随所にただのディテールと見せかけて仕組まれているのが目に付く。もちろんそれがハリウッド映画的なステレオタイプとして当時の作り手も見る側も望んでいたものなのだといえばそれまでだが、このような作品がハリウッドの商品として世界に出回った結果、よくも悪くも(どちらかというと良い効果はあまりないのだが)アジアや日本といったものへの西側からの目線を規定していったことが批判されるべきことであり、それがエドワード・サイードをいまさら引き合いに出すまでもない21世紀的視線からのこの作品への第一義的批評であるのは仕方が無いだろう。だが、もしこの作品がもっと本来の意味的に政治的にピエール・ブールの原作に忠実だったとしたらどうだろう。もっと本質的な部分でどうしようもない嫌悪感をどの立場のニンゲンにも撒き散らしたことは想像に難くない。そうしなかった代償としてのオリエンタリズムだとすれば、それは批判ばかりされるべきものでもなだろう。
それにハリウッド的オリエンタリズム自体、オリエント側の視線から、本来意図されたものとはすこしズレたところで別の味わいをもって楽しめる部分が無いわけではないことも事実ではある。
このCDに収録されている「地下室のメロディー 」は、
2007年3月、現在、
『サントリーのコーヒー・BOSS無糖ブラック』のCM曲(オリジナル版)ではありません。
1987年4月、
『ホンダの3代目プレリュード』のCM曲(オリジナル版)ではありません。
映画「地下室のメロディ(Melodies En Sous-Sol)」サウンドトラックの
「Melodies En Sous-Sol(Generique)」が、
2007年3月、現在、
『サントリーのコーヒー・BOSS無糖ブラック』のCM曲(オリジナル版)です。
1987年4月、
『ホンダの3代目プレリュード』のCM曲(オリジナル版)です。
「ナバロンの要塞」とこの「戦場にかける橋」を同時に画像付きで注文用紙をつくり注文を入れたのが、電機店の担当者のミスで「戦場にかける橋」が漏れていました。 どこを回っても各店電話をいれても無かった。 廉価版とはいえ新発売の作品。売れ残りの「タイトル」は、相も変わらず陳列されていたが・・・。 いまだに手に入らず。(即注文を入れたがメーカーに在庫があれば6日程度で入荷との事。 いったい何枚メーカーは販売しているのか?)小江戸とよばれる大型店では、在庫としての発注をしていないとの事。 超有名なY電機店です。 映画ソフトなんてのはこんなものなのかと思いました。 ほんの一部のマニアだけが購入している。 DVDのときもそうでしたが、日本でのソフト購入は特殊な人種の行いだと・・・ 今の若い人はCDであれ、レンタルですませてソフトを購入しない、車離れといい。
収集するという行為は、過去のことなのか・・・
サル・ゴリラチンパンジーの替え歌で知られる?例のマーチが有名な、アカデミー賞受賞作。
楽しげなその曲の印象からは、ハッピーエンドの爽快な戦争映画と思うがさにあらず、あまりのアンハッピー・エンドに驚く。
第二次大戦中の日本占領下のインドシナ、捕虜収容所に送られてきた英軍部隊。鉄道橋を作る難工事に駆り出されるが、皆手抜き作業に終始する。しかし司令官のアレック・ギネス(スター・ウォーズのオビワン役のあの人。はまり役!)は誇りに溢れた人物で、「どうせやるなら英国軍人の力を見せろ!」とばかりに部下の尻をたたき、橋の完成を目指す。ところが同時に別働隊による爆破計画が進行しており・・・という話。
現実には捕虜がこのような利敵行為を進んで行うとは思えないが、結果的に戦争の矛盾や非情を描き出すことに成功している。
ラストの英国軍医の「madness・・・madness・・・」というセリフが印象的。
思わず、同じくアジアを舞台にした映画「地獄の黙示録」や「戦場のメリークリスマス」を想い出してしまった。以降の戦争映画にも大きな影響を与えたのではないかと思われる。見て損はない。
先に発売されはコレクターズエディションからソフト本体のみの廉価版での発売です。
コレクターズエディションは現在でも購入可能ですから、ブックレットやスリーブケースをご希望の方はそちらを購入すると良いと思います。(個人的なお薦めとしてはコレクターズだと思います。)
原作者は「猿の惑星」で知られるフランス人ピエール・ブール。
本作は戦争映画とうよりも人間ドラマの傑作だと思いますが、興味深いのは原作者と製作者達の作品に対する思惑の違いだと思います。
第二次世界大戦、ビルマのイギリス人捕虜収容所での泰緬鉄道建設にまつわるストーリーを イギリスの巨匠デビット・リーンが東西の有力俳優を起用して作り上げた壮大な人間ドラマです。
日本軍人役を早川雪洲が演じていますが、彼は日本映画作品よりもハリウッド作品で有名だった方で、全盛期にはアメリカでは、ハリウッドトップ俳優よりも人気があった方です。
正に東西の名優たちによる競演といったところでしょう。
見終わった後に「建設と破壊」を繰り返す戦争について…「戦争って何?」との思いがよぎり何日も余韻が残る作品です。
本作はフィクションであり、実際のクワイ河にかかる橋である泰緬鉄道は木造ではなく鉄橋で、イギリス人の設計ではなく、れっきとしたとした日本人の手による設計で、戦後66年を経た現在も現役で使われています。
橋の建設にイギリス人捕虜が使われたこともないので、本作は完全なフィクションです。
駄目な日本人に代わって、捕虜のイギリス人が立派な橋を造った!という物語は、原作者のフランス人作家ピエール・ブールによるものですが、彼は実際に日本軍の捕虜となった経験があり、捕虜になった時の屈辱感が払拭できず、日本人嫌いで有名でした。本作の「ろくに橋も作れない日本人」と「知的で誇り高きイギリス人」はピエールの捕虜時代の復讐でした。
ピエールは本作の原作によって日本人に恥をかかせようとしたのですが、実際の映画はリーン監督をはじめとするスタッフ達によって、そうした部分は微塵もなく消されてしまったのを見て衝撃を受けたといいます。
怒りに達したピエールは更に「猿の惑星」を書き(猿は日本人がモデルで、囚われの人間は白人)捕虜時代の恨みを晴らそうとしたというエピソードもあります。
そんな作者の思惑は別として、本作の描き方は実に見事であり、平和への願いが込められている素晴らしい作品です。
映画のラストに登場する飛ぶ鳥のカットは、リーン監督からの平和へのメッセージといいます。
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