毎年、次の年の大河ドラマが決まると、秋頃から、わあーと出版される大河尾ドラマ関連本。それこそ雨後の筍でんな。しかも、大抵は新し味もなんもない、まあーよう出しまんなっていうのばっか。ふつうの歴史ファンは、それこそあんまり手にとらないんではないかと思いますが、今年は違いましたね。時宗ちゅうんで、やっぱり、どばーと出てきたけど、その後、1月になって、ひょこっと村井章介先生が出しはったんが、これがすごい。さすがは東大の先生やね、出てくる史料が違うわ、解釈が違うわ。危機管理やら、蒙古との対決やら、そんなんは、まあ、出てけえへん。あくまで正統に、正統すぎるくらい正統に、時宗を読んでいかはる。生真面目すぎるかもしらんけど、こんな本、ほかにはちょっとないんとちゃうかいな。まっとうな歴史好きやったら、ドラマ本やからと敬遠せんで、是非とも読んで欲しい。安達泰盛なんか、柳葉さんには悪いけど、大河ドラマとは全然違う人物やゆうことが分かるから、絶対読んで損はせえへん。保証します。
発売当時に読んで以来、約10年ぶりに読み直してみました。
やはり北条一族が大勢でてくるので登場人物が多くて混乱します。まぁそれは作者のせいではないですが。。。
当時の征夷代将軍だった九条頼経の存在感や、三浦一族など、北条家の独裁かと思いきや意外にそうでもなかったんだなぁというのがよくわかります。
1巻の主人公は北条時頼ですが、大河ドラマでの配役である渡辺謙でそのまま置き換えてイメージできちゃいますね。
地方に御家人がちらばり、
一所懸命が本分だった鎌倉武士の時代。
勝利しても恩賞も出せない
侵略者との戦いにおいて
国を守るということを訴える時宗。
国を守ると同時に命がつきる時宗。
まさに全身全霊だったのだろう。
イラストや写真がふんだんに載せられているので、目で見る部分が多く楽しめるもの。元寇の戦闘場面など文章だけではイメージしずらい所も理解しやすくなっている。このような点で鎌倉時代の背景がつかみやすい。 所々に出来事や用語の解説などもあり丁寧な作りになっている。文章や図、年表など良く調和され難解な印象はなく読みやすい。 知識を探求するような専門的なものではないが、鎌倉時代や元寇を初めて知るのには良い案内となる。
NHK大河ドラマの原作本。この巻から漸く『時宗』が主役!と思いきや、お兄ちゃんの時輔が主役の座を奪っております。史実としてより、小説としての面白さ、醍醐味が溢れている作品。人間関係がドラマと180度違うので、ドラマと原作、2度美味しいです。
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