父は高齢で施設に入り、母も病気がちです。その一人娘ではありますが、
私は大学でフランス文学を教える日々で、ゆとりの時間は全くありません。
ストーカーにつけねらわれて、斃すためにボクシングを始めました。
ある日ふと、田舎の場末のホストクラブでとんでもなく経済観念の
破綻したホストに出会います。容姿が優れるわけでもなく、なにが
魅力なのかわからぬうち、つい魔が差して深みにはまります。
他人から見れば、なんでこんな男とと思うのですが、どうしても
別れられません。
こんな生活をしていていいだろうかと考えつつも、
そうするしかないという説得力のある名作です。
DVD化希望! 和久井さんの可愛さ堪能できます。
人気TVドラマの主題歌をオーケストラやピアノで編曲したインスト集。
演奏自体は立ち食いソバ屋で流れてる歌のない歌謡曲(有線)レベルを越えている。
名曲がオーケストラで鮮やかに蘇ります。
今ではミスターチルドレンの枠に収まらず、日本中の応援歌として賞賛される終わりなき旅。
歌詞やそれを乗せたメロディーには、常軌を逸するものが感じられます。
果たして、これほどの目線に立って人は歌を歌えるのだろうか?
当たり前のようなことを、いつも気がつかないような普遍的なことをこんなに素敵な展開で歌えるミスチルはまさに原点と思えてしまいます。
しかし、このシングルのB面に収録されている「Prism」。
この曲がA面としてシングル化される話もあったくらい、彼らの中では絶賛されていた。
内容は終わりなき旅と対照的に、暗く人間の不都合な内面を映し出したもの。
アンサンブル的にはレディオヘッドのような音楽ですが、やはりミスチルらしい一曲。
終わりなき旅とカップリングとして出した点が、リスナーに対する彼らの意思なのでしょうか。
果たして桜井和寿は、どちらに重きを置いたのか、疑問になる一枚です。
ここに登場する選手たちは、みんなジョシカクの世界では名の通った者ばかりですね。
過去のインタビューものでは個々にマニアックな話が突っ込まれてきました。
HIROKOならやっぱりSM嬢という前歴を突っ込まれ続けたし。
この本では、きわめて彼女たちを真っ直ぐに捉えています。
普通の女の子でもいいはずの子がなぜ、この世界にのめりこんでいくのか?
ただし、読後感としては、ナンバーや、ビッグコミックのスポーツコラムとか、
そういうなかで紹介される程度の話ではないかな?
あっさりとした薄味の感は否めません。
その理由を考えてみると、やはり年齢的に20代前半〜30代前半の女性に劇的な人生の変化、苦労、ドラマを求めるのは無理なのか?
まだまだ人間として未熟なんですね。
未熟な年代の人たちに達観されても素直に同意できないし。
でも、佐々木さんは文章が上手いです。肩の力が抜けているのがいいです。
だからこそ、未熟な人間の浅い考えであっても妙に弁護することもなく、自然に行間を読ませる余韻を残しています。
本書を読んでからジョシカクに興味を抱く人はきっと多いと思います。
わずかに10年というジョシカクの歴史を考えると、いまは入門書に過ぎないけど、
のちに本書がバイブルとして位置づけされることを期待しています。
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