『旅』は、1962年の文部省主催第17回芸術祭合唱部門参加作品で、ニッポン放送の依頼を受けて作曲されたものです。作曲者の20代前半の時代を飾る傑作のひとつです。
このCDでは、二つの合唱団によって歌われていますので、その個性の違いをご鑑賞下さい。
どの曲もいとおしさと愛らしさに満ち溢れています。歌っているだけで気分がよくなる、という平易な中にも合唱人に愛される要素をかなり備えていると思います。
作曲者自身のライナーノーツには、「この作品は『蔵王』と同じ語法で書かれているが、演奏はより容易なものとなっている」とありますように、親しみやすい曲ばかりが収められていますので、日本中の合唱団に愛唱されました。
個人的には4曲目の「なぎさ歩めば」が一番好きです。抒情豊かな佳曲で、まさしく合唱の喜びが感じられる素晴らしい名曲だと思っています
5曲目の「かごにのって」でした。風変わりな曲ですね。詩も個性的です。日本情緒がたっぷり曲に盛り込まれており、途中平行5度の和声が少し不安定さを特徴づけ、なかなか印象深い曲です。
7曲目の「行こうふたたび」は、終曲に相応しい伸びやかさと明るさに満ち溢れた曲です。作曲者自身の「若さ」というものが伝わってきます。
『旅』も歌われなくなってきました。「なぎさ歩めば」のような名曲が忘れ去られるのは残念ですね。
『旅』が作曲された1962年には、現在でも佐藤眞さんの名を知らしめている『蔵王』や「大地讃頌」も作曲されています。1961年から62年にかけての大学院生の時代は合唱の傑作を続けて発表した年代ですね。
絶対お勧め!陽水の全時代を通じた貴重な曲が全て収められている。 こうやって一つの作品に収められた初期からの曲を聴き返してみると改めて陽水の天才性が再認識できる。 どちらかというと初期の「夢の中へ」「氷の世界」「人生が二度あれば」「傘がない」といった曲にシンパシーを感じるほうだが、いやいや、それだけじゃないですね、陽水は! 「アジアの純情」「飾りじゃないのよ涙は」なんか、陽水の歌声に変わると、やっぱり”陽水”なんですよね。 これだけ長い期間にわたって名曲を出しつづける才能の泉に驚嘆する。 どうみてもお買い得ですね!
サイード エルサレムに生まれ、エジプトで育つ 父はアメリカ国籍を持つ富裕な実業家 15才からアメリカで暮らし、ハーヴァードを卒業 一方レバノン出身の妻を迎え 気鋭の評論家としてコロンビアで教鞭をとる
けれど彼が選んだアイデンティティは 「パレスチナ人」だった
「パレスチナ人」 この言葉はどれだけ豊穣な意味合いをもつだろう 通常のニュースで流れる「パレスチナ人」は シオニズムを掲げてパレスチナに移民したユダヤ人によって居住地を奪われたアラブ人であり、モスレムにとっての「聖戦」としてジハードを誓う人々ということになっている しかしこの映画で描かれている人々は必ずしもそうではない レバノンのキャンプに数十年も押し込められている「パレスチナ」難民:彼らは同じアラブ人、モスレムなのにどうして市民として受け入れられないのか? シリアに生まれ育ち、シリアから追い出され、イスラエルに流れ着いた正統派ユダヤ教徒:「私はイスラエル人、アレッポ人、セファルディーム(南方系ユダヤ人)、そしてユダヤ教徒でもあるの」彼女はそう言う 伝統あるアラブの街に生まれ育ち、かつ家族そろってカソリック教徒である「アラブ」人:イスラエルの政体を完全に受け入れ、ちっとも憎くはないと言い放つ 新しく開拓された街に住むキルギスタンからのユダヤ教徒:ロシア語の方が話しやすいと笑う
彼らはみな、パレスチナに住んでいるのだ そしてその限りみんなが「パレスチナ人」なのだ
サイードは他のたくさんの選択肢の中から あえてパレスチナを選び、自らをそう定義づけた そしてその定義のもつ曖昧さを自ら訴えかけたのだ アイデンティティの確保ということが おりに触れて叫ばれるが 彼はそれに疑問を投げかける
アイデンティティとは確固たるものではなく 誰にもいくぶんの「ずれ」があるはずなのだ そういった「ずれ」に疑問をもつことで それが他者への視点を生み、理解につながるのだ あらゆる「差別」という概念が アイデンティティの裏返しであることを考えてみるといい
バレンボイムのシューベルトが美しく 彼のことも見直した作品だった
主演の佐藤江梨子が、おおっとかなり好演しているのでびっくり。個人的には、まぁまぁの作品。綜合評価は、いわゆるサンバルカンやギャバンなどの戦隊モノの美学を受け継いだ映画・・・というかそのもの。様々な細かい設定が、知っている人は知っているマニア心をくすぐるのは、さすが。庵野秀明さんか監督なこととコスチュームデザインが奥様の安野モヨコさんだというだけで、一応見とくかと見た作品だったので、満足です。 それにしても近年は、稀に見る超駄作といわれる『デビルマン』や、宇多田ヒカルの夫で有名な紀里谷監督の『キャシャーン』やこのハニーなどなどマンガの実写版が多く作成された年であった。たぶん、CGの発達など撮影技術の向上で低予算でも、スケールの大きなマンガやアニメでしか構築できなかった作品世界の表現をできるかもしれないという製作者側の気持ちが盛り上がった時代だったんでしょうね。とはいえ、やはり映画は、監督と脚本の力量だと思うけどねぇ。
CHAGE&ASKAは今年で結成25周年。今年はアニバーサリーな作品が数々発売されましたが、実はこのアルバムが目玉かもと思えるくらい素晴らしい作品集になっています。 もう。。。選曲が凄まじくいいです。。。 彼らの作品の真髄は常にアルバムにあり、彼らにとってのシングルは壮大なアルバムへの序章に過ぎないと言っても過言ではありません。つまりこのアルバムはその「アルバム群」から厳選されたバラードを「THE STORY OF BALLAD 2」の名のもとに再構築されたものなので、単なる「ベスト盤」という域は超えて 既存の曲集なのに新鮮な輝きに満ちていました。 このアルバムタイトルはダテじゃないです。 ファンの方はもちろん、むしろファン以外の方や少しでも彼らの音楽に興味をお持ちの方に聴いてほしいですね。 「この一枚のSTORYがわたしの心を支えてくれる。。。」 そんなアルバムです。
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