鶴田直樹氏の名前を冠した、写真家の作品集ですが
その作家性に寄りかからず、被写体の魅力を引き出す事に徹した素晴らしい女優写真集です。
この作品最大の特徴は、色調はスタイリッシュに美しく
メイクも衣装も設定も作り込んでいるにも関わらず
それを突き破る生々しい肉体性が表現されている点です。
麻生久美子さんの桃色にけぶった雪肌、広末涼子さんのテカリを帯びた頬
吉瀬美智子さんや戸田恵梨香さんの腋肌、堀北真希さんの小鼻の毛穴も含め
若手トップ女優たちの皮膚呼吸の湿り気さえ感じ取れる官能性が溢れています。
デジタル修正全盛となり、芸能人のスチール写真からは生々しい匂いの生命感が
排除されがちな状況ですが、ここに収録されている写真では
硬質な美しさと、生臭いまでに匂い立つような女肉の生命感が両立しています。
価格を考えると、女優1人辺り3〜4カットほどとボリュームは少なく
総ページ数も少ないですが、この写真集でしか味わえない官能性が収録されている
貴重な女優写真集だと思います。
映画の雰囲気まんまという印象。
あとジャケットの雰囲気、いいです。 佐内正史さんの写真を初めて知りました。 写真集も集めてみようと思います。
櫻井翔の髪型が変。(苦笑) それはさておき、主人公イチや妻のハル、そしてアパートの住民たちはどこか浮世離れした性格で、古い旅館である御嶽荘の風情は、時間が止まったかのよう。だからこそ、私生活とは真逆の、地方医療のあまりにもシビアな現実がくっきりと浮かび上がる。その対比は面白いです。
だた、ユニークな彼らの人となりが説明不足。たとえば、学士殿が故郷へ帰るとき、異常に盛り上げていたけど、何故そんなに盛り上げる必要があったのか?そもそも、何故彼らは御岳旅館に住んでいるのか、ただの変な人たちとしての存在で終わっている。
俳優陣はとてもよかったです。宮崎あおい、柄本明の上手さは言わずもがなですが、池脇千鶴、西岡徳馬、岡田義徳、原田泰造、脇役に存在感がありました。
テーマ的には、主人公が大学の医局に属さず、地方の救急病院で過酷な勤務状況にもめげずに奮闘する物語と思いきや、終末医療の在り方への提言かとも思ったのですが、それにしては描かれ方があっさりしている。主人公夫婦の物語、というには弱い。まぁ、いろいろ詰め込みましたという感じですかね。(苦笑)
そのせいでもないでしょうが、信州ロケによる美しい映像がもう少しあってもよかったかも。
とりあえず。豊川悦司の名演を素直に評価したいです。クライマックスの殺陣は凄まじいもので、彼の本作への本気度合いを感じさせるものでした。タイトルになっている「必死剣」の見せ場も、一瞬の動きに思わずハッとさせれられました。
殺陣の演出も展開の意外性もあったし、激しく振る雨や、清め整えられた庭の白砂が踏みにじられ土肌がのぞく。そして、そこに流れる血飛沫、等々、監督や美術美スタッフの美学を感じさせるものでした。
ただ、クライマックスを引き立たせるためか、そこに至るまでは淡々とした展開なのですが、もう少しメリハリが欲しかった。ちょっとしたアクションや笑える場面があっても良かったように思います。
庄内にオープンセットがあるようですが、ロケもセットも全て完璧で良かったと思います。こういうのはアラが見えると台無しですからね。手持ちカメラを使用せず、どっしりとしたカメラワークも素晴らしかったです。
それにしても、下級武士の悲哀を描く藤沢ワールドは、ワンパターンかもしれないけれど心なごみ落ち着きますね。寅さんがワンパターンでも日本人に愛されているのと通じるものがあるかもしれません。
75分あまりの中に一夏の姉妹と家族の再生が隙間無くテンポ良く描かれていきます。 内容はなかなか見応えのある佳作でした。 アスペルガー症候群を演じた池脇千鶴、それに対する妹の臭覚障害のある市川由衣の演技が見応えアリ。 人って誰でも負い目を持っていて、それが自分じゃないの?っていう意識で 一つ屋根の下で見せていく監督の世界観が真摯に描かれています。 市川さんの彼氏役の石川さんのファンになりました。ナチュラルでグッド。 この映画で面白かったのは、街灯の写真をはじめ、金魚の飼い方に至るまで すべてになにかの重要な意味を持たせていることでした。 ぼんやり見ていると見過ごすします、細かいけど、丁寧におもしろく描けている。 映像は、内廊下のあるアパートが舞台となり、自然光と裸電球を生かしたり またカラフルな(これにも意味があるんです)内装、外装共にひとつの世界を形作っています。 絵も家も作りは下北ポップで、わざとらしくない自然な絵が物語にはまってたと思うけど。 それにしても最後のゲートボール場の街灯の老人との会話もユニークでした。 音楽も変わっていて耳に残ります、プレステ万歳!!
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