人間はここまでも、いやどこまでも残酷になれるということが怖い。 鑑賞中、トイレで嘔吐するほど怖い映画・・・。 反戦の気運が高まります。
数多く本を読んできましたが、深く印象に残る作品にはなかなかめぐり合えないもの。この「海と毒薬は」そんな数少ない本の一冊です。 しかし読んだ後「良かった」という類の印象ではなく、とにかく考え込んでしまう。 主人公「勝呂医師」の稀有な経験、その後の彼。 もし自分も勝呂医師と同じ立場にいたら、やはり白人捕虜の生体実験に参加しただろうか? 初めて読んでから数年経ちますが、今だふとこの作品について考える事は多いです。 そして「今まで読んだ本で良かったのは?」と聞かれると、真っ先にこれを挙げますね。 割と薄めの本ですが、それでも得られるものはとても多いと思います。
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