しょうひんにキズ・はそんもなくとくにもんだいありませんでした。
このアルバムのタイトルを見た時「あぁ、また学園ドラマ主題歌のオムニバスか・・・」と思いました。 でもよく見ると、ジャケットは「ゆうひが丘の総理大臣」! 「そうかぁ・・・やっぱり総理は学園ドラマの代表作なんだなぁ・・・でも、総理って所謂、熱血先生っていう感じでもないような・・・なんかもっといい加減で、自然体で、バカっぽくて・・・そのあたりがそれまでの青春ドラマの先生と違って好きだったんだけど・・・」 そんなことを思いながら曲目リストを見て、私は驚きました! 収録されている曲の半数近くが「総理」関連の曲なんです! 主題歌は勿論、挿入歌も井上純一の曲を除く全ての曲が収録されています。 そして何よりも最大の驚きは、今回初CD化となったインストの3曲でした。 3曲の内、2曲は「青春ド真中」のために書かれた曲ですが、「総理」にも使われているファンなら馴染み深い曲です。 私はこの3曲を聴くためにこのCDを買いました(笑) ちなみにこれらのインスト曲はバップの「ミュージックファイルシリーズ」で既にCD化されていますが、今回収録されているのはドラマの放送当時に発売されたステレオ録音版です。 ここからは、私の推測ですが、このCDは本当はこんな中途半端なオムニバスではなく「青春ド真ん中」と「ゆうひが丘の総理大臣」に絞って、放送当時に発売された曲をすべて網羅したアルバムにするのが理想だったのではないでしょうか? いつの日か「青春ド真中」のサントラ盤と「マン・テ・ラレコードゆうひが丘の総理大臣」がCD化されることを願っております。
たまにテレビで麻倉さんをみかけるたびに歌唱力の高さに驚かされます。今作を手にしてみて驚いたのはその技術力だけでなく、その'80s打ち込みAOR楽曲のかっこよさでした。
日本的歌謡曲の泣かせる旋律も含みつつ、しかし洗練されたデザインなんですね。80sのサウンドというのは、今を起点に遡る視線だけですと、古さを感じるのみかもしれませんが、
ジャズ・フュージョンやAORという大人になってから面白いジャンルを迂回すると、80sのロックやポップス、特に麻倉未稀の音楽には光る点がたくさん見つけられるのです。
さて、それら楽曲のかっこよさを成立させるのは彼女の歌唱力でこそでしょうし、或いは一方で楽曲の難易度やバリエーションの豊富さも彼女の歌声を引き立たせている鍵だと思います。
両者が相乗し合いながら麻倉未稀という、当に稀な才能のシンガーを形作っていますね。
1「ミスティ・トワイライト」はムーディでスイートなジャズナンバー。しなやかで艶めかしい表情を麻倉さんが魅了してゆきます。パワーナンバーしか知らなかった私にはこの1曲目は引きつけられました。
またアレンジのかっこよさに麻倉さんの音楽世界を知らされた1曲目です。2「黄昏ダンシング」のアーバンクールなAORは、1を聴いて期待した引き出しを見事に具現化してくれる曲順でした。
クールでセクシーですね。また3「ロマンスは熱いうちに...」もパワーだけじゃない麻倉さんのウイスパータッチ。池毅の作曲もさすがウイットです。
一方、5「テル・ハー・ノー」6「ヒーロー」、7「RUNAWAY」は80sロックの様式美がさく裂してロックならではのカタルシスがありますね。この興奮を成立させられるのはパワーだけじゃなく
艶めかしさも歌声にこめられる麻倉未稀ならではでしょう。他方オリビア・ニュートン・ジョンの11「ザナドゥ」などでは、麻倉さんの女性曲カバーは原曲よりきめ細かい女性の
しなやかな表現に長けている特徴がみえてきます。特に日本語カバーですからその日本語の扱い方がうまいですね。だから原曲以上の側面も出せるのでしょう。
後半はカバー曲(日本語)が増えます。Banglesの「Eternal Flame」ではスザンナ・ホフスの影をにじませた声を、麻倉未稀独特の大人な表情で表現します。原曲より発声がしなやかで
美しくなっています。逆にフランク・スタローンの10「Far From Over」、チープトリックの13「Mighty Wings」は原曲があんなにかっこいいサウンドなのですから、
編曲にもう少し鋭利な切れ味がほしい気がします。歌は素晴らしいのですが。
編曲で面白かったのは14「Never Ending Story」でU2の名曲「With Or Without You」の有名なベースラインを大胆に取り込んだ点です。元々似てる曲ですので、面白いと思えました。
マイケル・ジャクソン「ビリー・ジーン」を日本語でカバーしているというのも今作の聴き所ですね。日本語をこの曲にはめる違和感は他の曲より相当あります。
ただ、それを歌うのは更に難しかったと思いますが、それを成し遂げている点が聴きどころです。日本語になっている違和感を覚えつつ、その先にある彼女の歌手としての業を見つけられるトラックです。
Amazing Graceは聴きどころです(これは英語で歌われます)。静かで音数の少ないアレンジも魅力的。ジャケットデザインは少し手を加えるだけでも、もっと作品を魅力的にしたと思うのですが。
ナレーション入りで、テレビバージョンも出して欲しい!フルサイズより、その方が絶対いい!理想ならこの内容を付けて2枚組で!
青春(思春期のころ)真っ只中の時代ですね。 カラオケ好きには最高かも(っていうか18番 だったりして・・・) いまの若い人が聞いても新鮮じゃないかな? 車中で受けねらいでかけるつもりです。 まあ購入して損はないね!よかったです。
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