今東光さんは天台宗の僧侶で法名は今春聴.「聴」を見て瀬戸内寂聴さんを思い浮かべるかもしれませんが,なんと瀬戸内寂聴の「聴」は今春聴の「聴」で,瀬戸内寂聴さんは今春聴さんの法弟子になるそうです.
本書の内容は,昭和50年8月21〜25日に比叡山の東南寺で行われた戸津説法を文字に起したものです.タイトルは『毒舌・仏教入門』ですが,毒舌ではなく率直な意見を漫談風に語っているだけで,また,内容は仏教の入門ではないため,タイトルは『漫談・戸津説法』の方がシックリきます.
感銘を受けたのは,法話もさることながら,難解な仏教の研究をしつつ,その真髄を一般の人々に解り易く伝えようとする今東光さんの姿勢です.その姿勢は仏教に限らず学問を志す者全員が見習うべきだと思いました.
著者はあの伝説的週刊誌である「プレイボーイ」を編集長として週間100万部雑誌に育て上げ、集英社の代表取締役を歴任した。その中で一癖も二癖もある作家と付き合い、普通の人には体験できないとてつもない人間味を味わってきた。その素晴らしき人生が珠玉の文章によって読者も味わえる。素晴らしい本です。・・・ここまでは「愛すべきあつかましさ」と「えこひいきされる技術」でも書かせていただきましたが、この本は東スポの同名の連載コラムを一冊の本にまとめたものである。じつに海千山千の方々にもまれて心臓に剛毛が生えているような作者ではあるが一方少年のような繊細な真情をも併せ持ち、爆笑あり、現実離れした経験に舌を巻き、感性にほろりとさせられる。ただ、毒が強い事も事実で心臓が弱い方は読まないほうが無難かも知れません・・・私にとってはパワーを注入して頂き、活力を頂いた名作になりました。ありがとうございました!
勝氏の素晴らしさは言わずもがな、田宮二郎の八尾の朝吉最高です。今、ダンデイな2枚目でこんな演技出来る人いないですね。
道徳的な人生相談を超えた人生相談です。
じっくり読むと味があるが、ポンポン読んでも面白い。
生きることが楽しくなる、男として生きていきたいと思わせる。
特に、どどどどもる体質の筆者が
小学生時代、類義語辞典を愛読してどもらない言葉を追及した話、
どもりを利用した女性の口説き方の章は絶品である。
こういう大人がいた時代に憧れます。私がまだ子供の頃に亡くなっている
のですね、一度、お姿を拝見し、説法を聞きたかったです。
|