初めての育児、突然娘→妻→母親になる事に心配で不安で心細い事もあると思います。 そして現代、まだまだ女性が育児を担当する傾向が強い気がします。(偏見だったらすみません、) あらすじとしては、そんな社会の中で主人公の女の子は(見方によって良くも悪くも)どんどん変わっていく新しい自分を認めながら生活していきます。 変化って良い事の場合は変わって只うれしかったりするだけだけど(だけと言ってももちろんそれは自分に影響するし大切な事)、その変化が怖い事の時とか、恐れていた未知のものの時って、なかなか自分が対応しきれなかったりする事が結構あると思うんです。 ですが本作の彼女は色んな事に苦悩しながらも割と上手に母親という自分の役割の変化とか、それに伴う自分の生活・考え・気持ちの変化に対応していきます。 (誰にでもあるとは思いますが)年を重ねていく事や将来に対する不安を漠然と持つ私にこの作品は何だかとても勇気付けられるものでした。 年を重ねながら旅行だとか出産を経験し、自分の変化を認めながら生きる主人公の芯の強さに良い影響をうけました。 とてもおすすめです!
共感できた登場人物は1人もいなかった。感動する場面など無かった。特に面白いストーリーでもなかった。身体改造などに興味があるわけではないので、本書に書かれていることがどれだけ正しいのかは分からない。 しかし、そんなことはどうでもいいことだ。本書の魅力は文体にあると思う。本書には何箇所か過激な描写があるが、なまなましさはない。突き放したような感じで書かれている。何事にもさほど夢中になれず、自分に関することなのに興味を持てず、自分のことなのに何が起こっているかうまく分からない。そういった感覚をともなった本書の描写は、ある意味、とてつもなくリアルでさえある。
男性の喫煙率が低下して、女性の喫煙率が向上していると言われ 長い年月がたちますが、そのような背景の中で生まれた女流文学でしょうか。 青鞜で叩かれた女性たちが再起しています。
題材は西原理恵子のように著者の身近から拾い、 6編の短編に仕上げています。 しっかりオチもあります。
女性の側からあからさまに性描写を突きつけられると嫌悪するのは タイトルの意味がさっぱり分からない年代の教育成果でしょうか。 (本来は結婚という意味)
逆差別がなくなり、女流文学から女流が取れて文学にするために 奮闘している一人の作家の作品でしょうか。
著者の作品は「マザーズ」以来2作目の購読ですが、 主人公が男の設定なのに女と区別がつかなくなる作品もありますが 進歩していると思います。
用紙を厚くして嵩を稼がず、 キンドルで低い単価で購読できるとうれしい作品です。
金原先生の世界観溢れる一冊です。引き込まれる語り口と、繊細な描写は一気に読んでしまいそう。先生のファンなら読まなきゃ損です!
2007年文化庁メディア芸術祭の優秀賞受賞を始め、国際アニメグランプリを獲得した作品です。カフカなので話の内容は哲学的です。でも、独特で、デフォルメを多用した、時間感覚が麻痺するような、どこにもない絵作りは素晴らしい。“濃くてアクが強い”ので何度も繰り返して観たいとは思いませんが、長く手元に置いておくコレクション作品としての価値は十分にあります。山村さんの作品は世界規模で絶賛され、初期作品の『頭山』を含めて国際4大アニメ祭グランプリすべてを受賞していることからも、その描かれている世界感は比類なき出来栄えです。
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