自然界の報道写真家、宮崎学さんの真髄とも言える写真集。 観光地で撮影した可愛いだけの動物写真集やペットの写真集など、薄っぺらい写真集ばかりが出版される日本において、この写真集の持つ価値はあまりにも高い。 生物には必ず訪れる死をテーマにして、生態系の中での動物の死の意味するところまで言及している究極の写真集。 宮崎学さんの視点は鋭すぎるナイフのように闇を切り裂いて、本当の真実をさらけ出す。生きるとは何かを改めて考えさせられる写真集だ。
素晴らしい!! 宮崎駿氏と久石譲氏のジブリの世界観の素晴らしさ・・・ 言葉ではうまく伝わらないように思うが、本当に凄い!! 曲とともにあの名作達が現れる!! 少々値は張りますがそれにみあった内容です。
今回の復刻で 初めて手にしたのですが 非常に面白い読み物としてよませてもらいました。 ラピュタの構想等についての文章は 興味深い内容が満載でとても面白かったです。 着想のヒントから魅力的な乗り物についてなど 幅広い記事がいっぱいです。 紙は安っぽい薄い紙なのですが 薄い分ページ数はかなり多いです。
また本誌の後半に 宮崎駿監督がいろんな著名人と対談をする 対談集が19本も収録されています。 対談の相手も幅が広くて しかも豪華でびっくり!! また 対談の内容も アニメ論議から 自然との調和から ルパン三世とは!? などが充実です!
対談の相手 高畑勲 押井守 林明子(絵本作家『はじめてのおつかい』等) 藤子不二雄 河森正治(劇場版マクロス監督) 夢枕獏 他 どうですか? 読んでみたくなりませんか? なったあなたには文句なしでお勧めです!!
谷崎源氏はいかにも女官が読者に語りかけるように書かれているところに大きな特徴があると思います。谷崎は語学的文法的なバックアップは専門家に任せて、自分はある程度自由に日本語を崩しています。つまり、書き言葉以上に話し言葉なら、文法にこだわる必要が少ない事を谷崎はよく知っていました。谷崎の文体は非常に音楽的なので、文法に拘ると作家の理想である流麗な文体が実現しないからなんです。また同時に、話し言葉の日本語の場合、この源氏に限らず、シチュエーションに大きく左右される言葉であるため、尊敬語謙譲語の使い分けが文体の大きな特徴となって来ます。つまり読者に向かって、宮廷での自分の立場を常に明確にしなければ人物を描写することもままならない。しかし、こうした自由自在の尊敬語謙譲語の用法をみていると、いつのまにかヨーロッパ言語の人称変化を彷彿としている自分を感じます。源氏の日本語は、主語がなくても主体がわかるヨーロッパの古典語に共通する格調高い響きと音調があります。
英語の3人称にSがつくのも、なれてくるとやはり他人には気をつかわなくてはならないので、自分や話し相手とは違った他人?という意識からこうしたSがついてくるような気がしてくる。それと同じで、日本語は上下関係の人間関係が厳格なので、ついこのような尊敬の文法の変化が複雑不可欠になってくる。本当に言葉は言語はニンゲンの気持ち考えを100%表している事実を知る良い実例です。
紫式部の実に繊細で込み入った感情をあらわした文体。彼女の周囲の人間に対する尊敬、憧れ、そして軽視、軽蔑、身分の違い、上のニンゲンに対するへりくだりの感覚が微細に読み取れます。美しいそして明確なニンゲン関係がこの現代語訳には、実に克明正確に移し換えられています。
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