三作品を同時並行して連載し、マコリプ以外は盡く打ち切られるという偉業を成し遂げた尾玉なみえ御大。
「賢いうえにわんぱく もうかなわんぜよ!」「あれがモテ期ならモテたとて モテたとてだよ!」「悔い改めハンパねーよ」などの独特のなみえフレーズは健在。 なみえファンなら抱腹絶倒。 ただ、最終回のオチは今までの作品と比べると弱いような…。 ワイはもっとはっちゃけたなみえが見たいんじゃー!
何故世間は尾玉なみえを評価しないのか?そして何故我々は尾玉なみえに惹きつけられるのか? それは彼女が「打ち切りの女王」だからである。 打ち切られないなみえなんてなみえじゃない!でも続きが読みたい! やっぱりなみえってスゲーよ! 彼女が打ち切りの苦しみから解放される日は来るのだろうか…。
キャラやキャラ関係の掘り下げが他の巻に比べて多かった気がします。 今まで見えなかったキャラ達の一面(本性?)がいろいろ出てきます。
その分、笑いの要素はいつもより少なめかな?と思いました。
清輪くんのお姉ちゃん登場に加え、奥様キラーとして登場したドン=K=ヌッツォも再登場します。 また、ザイアー主役の外伝があるので、ザイアーファンは必読です。
巻を重ねるごとにテンションが上がってます。強靭な精神によるサバイバルから腐女子も引くような恐ろしい話まで盛りだくさん。尾玉先生、どこまで行くのだろう。
ポップな表紙とは裏腹に、ブラックでエログロな内容は相変わらず。
ツトム君のはずかしい汁などは、気持ち悪いながらも笑ってしまいました。
毎話ごとにナイスなキャラが生まれるにもかかわらずすぐに死に、使い捨てるにはもったない・・・という気もするが、これが生物界の儚さというものなのかもしれない
久し振りに拝見致しましたが、特にプロトタイプの過激さには改めて驚きました。
子供達のコントロール不能な剥き出しの暴力や性をメインとしたギャグは現在見てもかなり凶悪で黒く、そして面白いです。
特にみちるちゃんの脇の下のフェロモンにより発情したみつお君が股間を膨らませながら合体をせがむ所などどう見ても少年誌向けでは有りません。
理科準備室に憑依している少女幽霊メメントちゃんの醸し出す寂しさにも、オナップ星人隊長や飯岡(しゃりおか)先生のアダルト・チルドレン振りも年齢を重ねてから接した方が親しみが湧きました。
それにしても打切り後10年以上経ってからマイナー出版社ならともかく講談社から完全版が再発されるとは。
漸く世間が尾玉氏に追いついたのか、この業界が本当にヤバイのか判別し難いですが嬉しい事です。
ぼつネームの掲載はやり過ぎだと思いますが、巻末の11年前の自分に送るエール風のポエム(?)が興味深かったです。
本の袖に掲載された写真が本当に尾玉氏かどうか、私はまだ疑いを持っています…。
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