このCDは2004年に初版が発売されました。2006年には同じ内容でプレミアムゴールド30シリーズとして特別仕様CDとして発売されました。そして2008年にベストクラッシック100ラインナップとして発売されたものです。曲目は1990年から2000年に録音された曲の抜粋です。作曲者も多数にわたっていて聴いていてぜんぜん退屈しません。録音状態もホールの雰囲気が出ていて非常にいいです。勿論小山さんの演奏のすばらしさは言うことがありません。最後のリストのハンガリーラプソディー第2は圧巻です。もうすでに発売されてから5年になりますがまだ持っていない人はぜひお勧めします。
前回のベートーヴェン、ヴァイオリン・ソナタ7&9から4年。前のCDの帯には「全10曲への挑戦」と記されていたので、てっきりベートーヴェンと思っていたら、バルトーク、エネスコ、ファリャ、クライスラー、ドビュッシーの作品集である。バルトークやエネスコは好きな作曲家なので嬉しい誤算だった。 バルトークはルーマニア民族舞曲。図太い力強い音から、かすれて消えゆきそうになりながらも芯のある音まで使い分けるのが上手な彼女にはもってこいの小品である。奇妙でクールな曲調の(と個人的に思っている)エネスコのヴァイオリン・ソナタ第3番は、思わぬほど彼女のヴァイオリンにマッチしていると感じた。グイグイと曲に引きこまれ曲に没頭できた。定番と思われるファリャは意外なほど力強さを感じなかった。スペイン民謡組曲第2曲:ナナのたっぷりとした弾き具合が印象に残った。ドビュッシーの亜麻色の髪の乙女は絶品である。このヴァイオリンの音はいつまでも聞いていたいとも感じさせる。 先のNHKで放送されたブルッフは少し期待とはずれていて、最近あまりいい噂の聞かれなかった彼女だけに、もういい演奏が聴けなくなるのではないかと心配していたが、これだけの作品を出してもらえば今後もずっと聴いていきたい演奏家の一人として歓迎できる。また長く待たされるのかもしれないが、次回作も期待している。
繊細さと農夫のたくましさを兼ね備えた演奏です。 いまはやりのギターリスト、なんとか佳織のCDより、こちらのCDをおすすめします。
村治佳織ファン待望のDVD。早速見ました。「アランフェス協奏曲」をはじめロドリーゴさんの作品が多く、アランフェスはともかく、難解な曲が多いという印象がありました。ただ、村治さんの演奏が以前に比べ、ぐっと力強さを増した感があって、全体として聴き応えのある作品に仕上がっています。 DVDはかなり作りこまれた映像になっていて、「村治さんの素顔が見たい!」というファンには、もどかしいかもしれません。しかし、初回限定版には、10分間ほどの村治さんのトークや練習風景などのスペシャルショットがあり、そちらのほうで素顔の村治さんを見ることができるので満足できました。
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