決定版 大河ドラマ全曲集
大河ドラマのテーマソングは素晴らしいものが多く、
それらが一堂に会しているというだけでも買う価値のある商品ではあると思います。
(個人的には、『花神』『黄金の日日』『花の乱』『新選組!』『風林火山』辺りが特に好きです)
ただし、収録曲以外の細部が今一つな印象を受けました。
1.データベースの貧弱さ
ブックレットは大河ドラマ全作品のデータベースになってますが、
1ページに3作品を押し込んでいます。
作品ごとに、原作と主な出演者(2人〜4人程度)、テーマソングの作曲者と演奏者が書かれています。
96年に発売された『秀吉』までのテーマソングを集めたCDでは
1ページに1作品を用い、原作・脚本・音楽・制作・演出のスタッフと
主要キャスト(30名程度)と語り手、それにあらすじを紹介していました。
これに比べると見劣りするのは明らかですね。
また、主な出演者の人選も???と思うものが少なからずあります。
(例:『天と地と』は「石坂浩二、中村光輝」の2人のみの紹介)
大河ドラマの元ディレクターの大原誠さん、大河ドラマの大ファンの松村邦洋さんからの
メッセージが載ってあるのは良いのですが、他のところにも力を注いでほしかったです。
2.トラック番号が通し番号である
ジャケット裏面の曲目紹介では、トラック番号が通し番号です。
(例:Disc2の1曲目→「26.武田信玄」)
些細なことではありますが、「ちょっと太平記が聴きたい」といったときに
一瞬不便を感じるのも事実です。
その大河ドラマが何作目であるかが一目でわかる良さもあるのですが・・・。
3.一部の曲の選曲
恐らく過去のサントラから抜き出してりマスタリングしたからなのでしょうが、
『武蔵』は4分越と、実際のオープニングで使われた尺ではなくフルバージョンになっています。
個人的には、これだけが長さが大きく違うというのは違和感がありました。
OPバージョンで統一してほしかったですし、「義経」など、他にもフルバージョンが存在する曲はあったのでは?
また、『風林火山』は個人的には冒頭の内野聖陽さんの語りがあった方が良かったです。
あくまで一番の目当ては曲なので、買って損という感じはないです。
が、大河ドラマ50作を大々的に押し出しているので、もう少し力作かなと思っていたら
あまりそういう意気込みは感じられず、若干期待外れの印象がぬぐえませんでした。
NHK大河ドラマ 江 姫たちの戦国 完全版 DVD-BOX 第壱集
NHKの大河ドラマは、玉石混合があって、優れた作品もあれば、単発のドラマよりも存在感の薄いのもある。
今年の大河ドラマは、いろんな特色があるが7歳からの出演に、あえてうら若い女優を当てたことだろう。
主人公の成長に従って、少女や娘役の俳優さんが変わるのは一種段差があったが、今回はそういった段差が無くて
はしゃいでいる少女から、ドギマギしながら結婚する多感な娘さんを委ねたのも、すべては俳優さんを信じたからだと思います。
それでも口さがない人たちは、別の番組の主人公にしか見えないと言いますが。一つの作品に一人の生涯を演じる俳優さんに対して「不謹慎」極まりないと言えます。何と言いますか、認識力を疑います。
まあ、俳優さんの名前しか解らないし、興味もないのでしょうが。
それに対して、演じる俳優さんたちは真剣勝負です。
家康役の俳優さんが、今の自分の肉体と感性を持って脚本を具現化するのが自分の役割といっています。
歴史は、いろんな資料があります。その時代のもの。後の時代に書かれたもの。敵対者の記録。賛美する立場の人から見た歴史。
しかし、実際に事態を見届けた本人が今ここにいて、証言するのでない限り、事件と事件の間は何か起こったのでしょう。
コメディにあっても、シリアスにあっても。実際には、受け取る人がそれぞれに想像をすればいいことです。
それに、今回の大河は「女性の目線」から描かれる安土桃山時代なのです。 ほとんどの女性は被害者で、何ら運命を握ることのできない、いいように権力者や男のエゴに翻弄されたのです。
自分の今までの認識からしてかけ離れているというので、それを拒絶するのは、ひょっとしてこういう展開だったかもしれないという「認識の幅」を狭めるものです。
秀吉も小田原攻略時に、愛妻の淀やおねに山のような手紙を書いていることも現代の私たちは知っています。歴史の教科書に載っている以上に様々な面が未だに、歴史の闇の中に埋もれているのです。
織田信長という武将も、冷血な破壊者。時代の遙か向こうを見渡す合理主義者。という常識以外に、秀吉の奥方に、いたわりのこもった手紙を書いたことでも有名です。
だから、今回の豊川さん信長が、江を可愛がり、夢を託すシーンがあるこの起・承・・は何度見てもいいと思います。
土佐の大風呂敷
義父へ誕生日プレゼントにお酒を持って行く為、購入しました。なかなか良い色でデザインも気に入りました。とても丈夫で一升瓶2本包みましたが安心して持ち運べました。風呂敷で包装した事でプレゼントもワンランクアップしたように見えました。持ち運びにもかさばらないし色んな場面で活用出来そうです。
カーネーション オリジナル・サウンドトラック
放送開始3日で「このドラマのサントラならハズレなわけがないっ」と即購入決定。“疾走感”という言葉は、アクションやサスペンスもの限定の表現ではないのだなとつくづく思う。走る糸子、躍動する糸子、壁にぶつかり、悩み、それでも必ず突き抜ける糸子。糸ちゃんが回すコマのリズムに乗って、聴きながらどこまでも一緒に走って行きたい。すでに“カーネーション廃人”になっている向きも多いのではないでしょうか(自分だ)。
“劇伴界の時空召喚者”佐藤直紀さんが、だんじりの町・岸和田舞台にふさわしい、たくましい祭囃子を思わせるビートを一方の支柱に、ときにアイルランド民謡調、ときにスパニッシュ、ときにディキシーランド風、ゴスペル調、ウィーンの舞踏会風…と、それはそのまま糸子が駆け抜けた時代、紡ぎ出した時間の多彩さ豊饒さです。
どの曲も、主旋律の間に、潤沢に散りばめられたパーカッションが“心の掛け声”のようで元気百倍。ドラマはこれから暗い悲しい戦争の時代を迎えますが、主題をマイナーに裏返したM-17『涙』→潤むようなストリングスのM-18『とどかぬ夢』をくぐり抜けると、ピアノのきらめきが希望を運ぶM-19『だいじょうぶ、』が待っている。重く沈むだけの物語になるはずがありません。
シャンデリアに艶めくドレスの夢M-20『ボビンのワルツ』の後、泰蔵兄ちゃんに内緒で乗せてもらった倉庫のだんじり神輿のてっぺん。気ぃすんだか?と訊かれ「…」と万感の思いで首を振った名シーンM-21『ほんとはね…』は忘れられない。がらっぱちな女の子のお話だけれど、不思議に暑くるしくなく、秘めた意地としなやかな誇りに、自然とこちらの気持ちも沿って行く。売った買った、食べていかな!のシビアな世界でも、底が温かく人の優しさに満ちている。朝ドラ50年の長い助走が平成日本に開花させた大輪の『カーネーション』、背筋を伸ばして、顔を上げて、根性入れて泣き笑いましょう。