サクラ大戦 スーパー歌謡全集II
全体的に、これまでの花組の歌とは曲調が違うので面喰らう人
もいるかもしれません。ミュージカルということで、これまで
よりも舞台で使われることが、より意識された曲が多いように
思います。
でも、もちろん、花組の面々の個性は健在ですよ!
目を閉じて、どんな舞台が展開するか想像しながら聴くのが
オススメ。
スーパー歌謡ショウ「新宝島」への期待が高まります。
特に印象的だったのは、
エネルギッシュな「野生の雄叫び」(真宮寺さくら)と、
感動的な「宝島~勇気の旗を~」(マリア・タチバナ&李紅蘭)。
サクラ大戦 スーパー歌謡ショウ「新宝島」
今回のCDで初の試みとなるのが、曲の合間に入るさくらと、香蘭、マリアのやりとりです。最初の少しだけしか、セリフなんて入ってないんだろうなぁ・・と思いつつ、勇気を持って購入。
聞いてびっくり!!少しだけなんて私の思いこみでした(笑)
詳しく書いてしまうと、ネタばれになってしまうので書けませんが、一曲一曲の間に、三人のやりとりが入り、思わず笑ってしまいました。
二部の方では、物語の成り行きの解説が入りつつ、ボケ有りで、曲と曲のつながりが見えて、良かったです。三人のやりとりがどの程度入っているのか不安で、購入を迷ってる方多いいと思いますが、普通に聞いてても面白いです。DVDとは違いますが舞台の臨場感があり、トーク有り良いと思いますよ。
新宝島―江戸川乱歩全集〈第14巻〉 (光文社文庫)
乱歩の少年小説「新宝島」「知恵の一太郎」がやっと本書で入手できる。
珍しいということで史料価値も高いが、物語もけっこう面白い。
乱歩が少年向けに面白くないものを書くはすがない。少年探偵団ファンも、
大人向け乱歩作品ファンにも手にとって頂きたい。
完全復刻版 新寶島
いうまでもない、日本の漫画・アニメのいわば原始、である。
原始であるが故のその後の複雑な相克は、今にある僕らだから見うるのであり、この稀有の書が成立した時、その書自体は自らが持つこととなる影響を知らず、その後の膨大で芳醇な影響の中、金字塔の様に、激流の中の灯台のように、大河の源泉のように無垢に屹立するのみである。激流の中で勃興した巨大な大陸たる宮崎駿はその複雑な思いを述べる(09年4月読売新聞)。”手塚さんが見せてくれた未来は、明るいだけの未来じゃなかった。モダニズムとは、繁栄や大量消費と同時に破壊の発明である”。そしてその後、ヒューマニズムだけで商売した手塚のアニメを切り捨てる。少年時代、手塚のアトムがバイブルであった僕は悲しくも納得する。
しかし一方で、現代の巨匠のこの始祖たる巨匠への複雑な思いの吐露は、この原始たる書の存在の凄さを逆に示す。なぜ人類が生まれたのかに興味が尽きぬように、絵を以って表現する事の理由を考えるひとには、本書の一読が必要であろう。