エレジー デラックス版 [DVD]
『死ぬまでにしたい10のこと』、『あなたにならいえる秘密のこと』とサラ・ポーリーとタッグを組んで自らの脚本を監督してきたイザベル・コイシュ。本作品ではフィリップ・ロスの短編小説を映画化しているが、“老いとSEX”というけっこう重いテーマに対しても卒のない演出をみせている。
美術や演劇にも詳しい大学教授デヴィット(ベン・キングスレー)とキューバ出身のお嬢女子大生コンスエラ(ペネロペ・クルス)。30歳の年の差もなんのその体目当てのデヴィットは、知性を武器にコンスエラを口説き落とすことに成功する。遊びのつもりがいつのまにか本気になるデヴィットであるが、年寄りの分別が災いして最後の一歩が踏み出せない。
デヴィットと体だけの関係を続ける元教え子キャロライン(パトリシア・クラークソン)、コンスエラとの関係解消をデヴィットに勧めながら自身も浮気している友人ジョージ(デニス・ホッパー)、家族を捨てた父を恨みながら子供のいる女との不倫を打ち明ける息子ケニー、そしてデヴィットと別れてから2年後に再会し○○であることを告白するコンスエラ。
X’masを一緒に過ごす家族もなく、教え子たちとの束の間の情事で孤独を紛らわす一人ぼっちの老人と彼ら彼女らが共有したものは、一種の喪失感だったのではないだろうか。ぽっかりと心に空いた隙間を埋めるためのSEXを繰り返す男女は、『情事』(ミケランジェロ・アントニオーニ)のサンドロとクラウディアのように寂しくそして悲しい。
観終わった後に余韻の波が静かに寄せては返す1本。老いるとは“何か”を失い続けること─なのかもしれない。
女性のためのナチュラル・ハイジーン―生理痛から乳ガン・更年期障害まで、「女性の悩み」すべて解消!
「女性のための・・・」と書かれた本ですが、私のような男性でも本当に参考になる内容でした。性別の違いはあっても、体の基本的な生理は一緒なんですね。戦後、欧米化したために崩れていった食生活の歪みが、私たちの体を病的にしたということはまったく同感です。著者の本は何冊か読んだことがありますが、今回の本は最新の栄養理論が満載。わかりやすくて本当に良い本だと思います。いまだに昔ながらの「バランスのよい食事」がよいと言われている保守的な栄養士の皆さんに配ってあげたいくらいです。この本を読むと日本は欧米に比べて健康という意識が随分遅れていることが良くわかります。時代は進歩しているんですねぇ。次は「男性のための・・・」が出たらいいですね。
余命1ヶ月の花嫁 メモリアル・エディション [DVD]
映画なので,あまりに悲惨にすると見てもらえないのを心配したのだろう。
あくまでも、奇麗な話として作り上げたかった制作側の意図は伝わった。
悲惨は話を悲惨に描くことは簡単かもしれないが、
悲惨な話を奇麗に描くことは難しいかもしれない。
結婚式という1つの行事に焦点をあてた、よい映画だと思う。
女優がガンらしく見えないのは、悲惨さを強調したくない製作側の意図であって、
女優の責任ではないと思う。
ガンの検診を実施した方がよい若年層に見てもらいたいという意図だと思われる。
今あるガンが消えていく食事 (ビタミン文庫)
有効率66.3%の奇跡は、4000例もの手術や研究のみならず「外科手術が成功したら私の務めは終わりでなく始まり」と癌患者を救おうとの著者の熱意からうまれたのだと思います。食事療法の本は数多く出版されていますが、本書では手術・抗がん剤・放射線の三大治療を決して否定せず、医師の指導により癌要因の半数である食事を改善することで治癒率を向上させており、実際の症例や体験者の手記も紹介され科学的根拠や信憑性があります。
最後で生活習慣病の効果にもふれていますが、私自身も食事療法の結果コレステロールが基準値内に低下し内服治療から離れることができました。本書には今あるガンが消えていく食事5日間レシピもありとても参考になります。食事の大切さを私たちはもっと認識しなくてはいけないと思える一冊です。