ヨシコさんが図書館で借りてきた本をチラ読みしました。 結構、ヤバイ内容が満載で1時間ほどで一気に読みきりました。 マクドナルドが低賃金で働かせ体に害のある食品をコマーシャルで子供に大量販売している事実は知ってたので、 この本の後半に興味がありました。
いわく、UCLAバークリー校出身のアリスのレストランがマーティン・ルーサー・キングジュニア中等学校の給食をファーストフードから地元の食材や、校庭での菜園での食料プログラムに基づく給食に転換して荒れた学校を建て直した話、インアンドアウトやバーガービルが責任ある「フェア」な商売で高給料を維持し、地元のバーガーチェーンとして評価されている事実。
最後に書いてある著者の言いたいこと。「店内に入って、ひんやりした空気を肌に感じる。列に並んだら、あたりを見回してみよう。キッチンで働く若者たちや、席に着いた客たちや、最新の広告に目をやる。カウンターの上の、バックライトに照らされたカラー写真をあれこれ眺める。この食べ物たちはどこから来るのか、どこでどんな風に作られるのか、ファーストフードを買うという行為ひとつひとつが、なにを引き起こしているのか、ほうぼうにどんな影響があるのかーーそういったことをひとつひとつ、どうか考えていって欲しい。その上で、注文をしよう。あるいは背を向けてドアから出て行く。いまからでもおそくはない。ファーストフードがいっぱいあるところで暮らしても、あなたはまだ、自分が好きなように行動できるのだから。」
「ファーストフードを無理やりかわされている人は一人もいない。現状を変える第一歩は驚くほど簡単だ。買うのを止めればいい。ファストフード店のやり口が気にいらないのなら、彼らに金をあたえるのをやめるのだ。食べ物に使う1ドル:1ドルが、1票に値する。ある会社から何かを買う時、私たちは事実上、その会社の考えかたやふるまいに賛成票を投じている。」
書いていることすべて違和感はなく、今の日本を覆うマスゴミの欺瞞と重なりおもしろく読めました。
イームズは家具だけではない! 彼らの椅子に座って座り心地のよさにウットリしているだけでは・・・・・(過去の私)。 映像だって立派な作品なのだ。とりあえず家具よりお手頃で気軽なこのDVD-BOXで 『座る』から『観る』にシフトしよう。 個人的にオススメなのが、以下の作品。 【ディスク1内容】 おもちゃの汽車のトッカータ ブラックトップ カレイドスコープ・ジャズ・チェア ドキュメンタリー『901:チャールズ&レイとイームズ・オフィス 45 年後の記憶』
【ディスク2内容】 デザインQ&A ファイバーグラス・チェアー 「もの」について 追いかけっこ
【ディスク3内容】 コマ IBMショウ イームズ・ラウンジ・チェアー
【ディスク4内容】 メキシコの祝祭〜死者の日 S-73(ソファ・コンパクト) などなど・・・・。 抜粋しなかった作品も良作なのは言うまでもなく、どれも構成から 色彩感覚に至るまでイームズが凝縮されており、 彼らの家具と映像を自由に行き来したマルチな才能を楽しまなきゃホントもったいない!!
輝いていた1980年代。 素晴らしい傑作。 コメディの多くのヒントや要素がここに。
前半は0の概念が西洋でいかに否定されてきたかということと、アラブと東洋で0と無限が受け入れられた結果、数学がいかに発展してきたかについての歴史が丁寧に書いてある。その上で幾何と代数の違いがそのまま世界のあり方の違いとして現れてくるということが理解できる。後半、数学を離れて現代物理の話に入っていくと、光の二重スリット実験からはじまり、アインシュタインにパウリやファインマン、そして量子論、定常宇宙論とビッグバン説、さらに暗黒エネルギーからひも理論へと、多くの話が詰め込まれていて、これらは知っている人なら「またあれね」と読み流せても、普通の読者にはつらいのでは。 ただこの本が他の本と異なるのはデカルト座標の話にダランベールの話など、珍しいしい話がたくさん載っていることだ。またカントールやリーマンの理論が解説されているポピュラーサイエンスの文庫分は滅多にない。更に数学が自然の言葉であるというのもたびたび出てきて、数学は人間が人間に都合よく作ったものとはいえ、その言葉の意味が本当によくわかる。科学論では量子論の肝心なところにはあまり触れない代わりにチャンドラセカールやサー・エディントン、など少しマイナーな名前も出てきておもしろい。そういう意味で現代物理の一般向け書物の傍らにこの本を置くと困ったときの参考書になり得るかもしれない。 それにしてもこの手の本を読んでいつも思うのは、アリストテレスが当時としてはいかにずば抜けた天才だったかということだ。
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