リック・ウェイクマンのソロアルバムでは、最も出来のよいものだと思います。それどころか、当時のプログレッシブ・ロック名盤、たとえば「危機」(イエス)、「恐怖の頭脳改革」(ELP)、「狂気」(ピンク・フロイド)、などと比べても、全く遜色ないと思います。6曲全てで、ウェイクマンならではの美しい旋律を聴くことができます。必携ですね。
紙ジャケットの価値はアナログ時代のアートワークが(縮小版なのが残念ですが)楽しめることにあります。従来のCDでは省かれていてた見開き物語(素晴らしいイラスト)が復活し、これだけでもこのCDは買う価値ありです。もちろん音楽の素晴らしさも特筆ものです。
リアルタイムで高校時代にLPを買った人間にとって、今回忠実に「銀紙」がついているCDは笑えます。何に使うかよくジャケットのイラストをご覧下さい。当時も、こんな懲り方するなら、別のところで工夫すればいいのにと苦笑しました。そして、聴いてみて、リック? どうした? と思った一枚でした。
何しろ曲調が今までに比べて軽くなっているのに、それぞれの曲名のマイナーな響き。(「めしうど」なんて訳考える? 普通)何だかUFOにさらわれて脳をいじくられたの? と言いたくなるような雰囲気で、ストレートにメッセージが伝わってこない。地球の進化を外側から眺めて嘆いているような、ちょっと投げやりなボーカルでいいのか? と突っ込みを入れたくなる作り。何か神秘体験に凝って、音感が狂ったの? とまでは言い過ぎかもしれませんが、リック狂いでなければ、戸惑いの域から出るのは難しいアルバムだと言えましょう。
少し自虐的に聴いて見たい人は、鞭で打たれ喘ぎながら足を引きずって歩いているような曲も・・・あります。やっぱり、聴いてみたいです?
2011年1月6日リリース。録音は1991年11月22日、デンバーのMcNicholas Sports Arena showで収録。ファンのかたは当然ご存知だと思うが、DVDも出ていて、このDVDもスタンダード版と『Limited Edition 1-DVD / 2-CD / 1-Bonus-DVD』というバージョンがある。この『Limited Edition 1-DVD / 2-CD / 1-Bonus-DVD』のボーナスでない方のDVDが完全収録といえるもので、以下の曲が収録されている。
・Firebird Suite
・Yours Is No Disgrace
・Rhythm of Love
・City of Love
・Heart of the Sunrise
・Leaves of Green
・Concerto in D/Clap
・Make It Easy/Owner of a Lonely Heart
・And You And I
・Drum Duet
・Hold On
・Shock to the System
・Solly's Beard
・Changes
・Take the Water to the Mountain
・Soon
・Long Distance Runaround
・Whitefish
・Amazing Grace
・Lift Me Up
・Rick Wakeman solo
・Awaken
・Roundabout
・Starship Trooper
スタンダード版のDVDはCDの内容と同一で全部で13曲が入っている。他のレビューアの方も書かれているが、13曲に絞った意味が不明である。完全版のDVDと同じ内容にすればよかったのではないだろうか、とやはりファンは思うだろう。
ジョン・アンダーソンとリック・ウェイクマンというイエスには欠かせないメンバーが入ったライヴで曲の内容も広範囲に及んでいて非常に満足できる内容である。音質も非常に良い。それだけに何故完全版で出さないのか、という疑問が深まってしまう。そこだけが不思議なアルバムだ。
91年いわゆる”8人イエス”期のライブです
20年がたちようやく一つの作品としてオフィシャルリリースですが
「同志」「変革」などの全盛期&90125期の注目曲がカットされてます。
収録時間も2枚とも55分と余裕があるはずなのに・・・です。
良質プライベート盤が数ある中で大いに疑問が残ります。
このツアーでのセットリストで最大の目玉曲はイエス最後のプログレ大曲「悟りの境地」だと思いますが
一番肝心な中間部からのリックのソロが彼特有!?の“手癖”で雰囲気がこわれており名曲が”迷曲”に
なってるのが残念でなりません。この曲に関してはKeys to・…期でのライブでも手癖で台無しにしており
原曲に忠実なのは以外にもHOUSE of ツアーでのイゴール・コロシェフのソロが最高だったりします。
今後、過去のライブ作品のリリースはコンプリート盤を切に希望いたします。
☆5つは偉大な彼らの敬意に対してであり内容(構成)に対してではありません!
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