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その夏の今は・夢の中での日常 (講談社文芸文庫)

昭和の大作家島尾敏雄は、芥川賞をのぞく日本文学界の各賞をほぼ総なめにしたにもかかわらず、没後二十数年を経て、「死の棘」、「死の棘日記」以外の作品は、一般に読み親しまれているとは言いがたく、とても残念に感じる。戦争を題材にした物語がエンターテインメント化されてしまった今では、「戦争文学」は若い読者を構えさせてしまうのかもしれない。

しかし、誤解をおそれずに言えば、「出孤島記」「出発は遂に訪れず」「その夏の今は」の、あの八月半ばの日々を綴った一連の作品は、戦争文学であるのに、まるで安部公房をロマンティックにしたように読めるし、「夢の中での日常」「島へ」など幻想的な作品群は、日本版カフカとも言えるだろう。

「あらゆる不幸は実らずに枯れてしまい、中間地帯にとり残されたまま老けてしまう」(「鬼剥げ」)、「不毛への意志のようなもの」(「島へ」)という一節に表われているように、島尾氏の視線は常識的な日常、人がそうであると了解している現実とは別次元で、古びることのない神秘性と暗い端麗さをたたえ、今もパワフルに胸に迫ってくる。

巻末の吉本隆明氏の簡明で味わい深い解説がよいガイドになったが、作品の初出一覧のない点は惜しまれる。復員後まもなくなのか、「死の棘」事件後に書かれたものなのかなどがすぐにわかれば、作品への興味や理解もぐんと深まると思うのだが。



IN

 桐野夏生の小説には、読むとすぐにそれとわかるモデル事件が存在する。
『OUT』の井の頭公園バラバラ死体遺棄事件、『グロテスク』の東電OL殺人事件、『東京島』のアナタハン事件。
 そして本作は、島尾敏雄夫妻と敏雄の作品『死の棘』、業界では誰もが知っていた作者自身のダブル不倫事件がモデルとなっている。

 現実に題材を取る作家ではあるものの、しかし桐野は現実に取材する作家ではない。
 本作の感想に、作家の取材方法がわかって面白かったと表現しているものを散見するが、桐野自身はこの手のインタビュー取材を行ってはいないのだ。島尾敏雄とミホ夫妻に対する子供側からの冷ややかな視線は、島尾伸三本人が、すでに赤裸々に綴っているところであり、桐野はそれを読んだだけであることは明らかである。
 つまり、物語の後半、劇的に真相が明かされていく過程は、娯楽小説としてのスタイルであり、桐野の創作なのだ。もちろん、彼女の不倫相手も死んではいない。
 娯楽としてのサービスが充分であり、巧いとも言えるが、甘いともいえる。

 良くも悪くも、本作は『OUT』の裏面、対になる作品であり、『OUT』が最終局面で甘く緩い方角に流れたように、また作者のデビュー作の特徴である、「主人公だけに、とっておきの秘密をべらべらと喋る初対面の相手」という女性ミステリ作家にありがちな大きな欠点も抱えており、その欠点の分量込みで、桐野の出世作『OUT』の完全な再現となっている。
(事情を知らない方が本作を『OUT』と無関係と断じているが、桐野は不倫相手と『OUT』を作ったのであり、その創作に至る道筋が本作には書かれている。)

 小説家が小説家を主人公にした小説は非常に多く、その大部分が作者の狭い世界の狭さを見せられているようで興ざめなものだが、本作は、その狭さをすさまじい深さで補い、充分に必然性のある激しい作品を作出している。

 本作は、桐野の最高傑作には絶対にならないが、次へのステップとして大きな意味がある重要な作品であることははっきりしており、読むべき一冊であることは明らかだ。



まほちゃんの家

とても平易な言葉で、幼い日の思い出や周囲の人々のことが、なんの気取りもなく素直に綴られていく。感じずにいられないのは、彼女の性格のよさとともに、1978年生まれながらすでに身につけている、常人を超えた人間観察力。本当に彼女は、昭和の大文士島尾敏雄の血を、色濃く深く引いているのだ。遺伝子ってスゴイ。

とりわけ父伸三氏の妹マヤさんとの、固い絆で結ばれた交流には胸を打たれる(マヤさんは、中学生になってから突然声を失い、四肢も不自由になるという奇病に見舞われた)。綴じ込みの写真からも、島尾家の雰囲気がよく伝わってくる。

いつか作家しまおまほの小説が読める日がくることを、楽しみにしたい。ただし、この本は島尾敏雄をめぐる人間関係や、「死の棘」を読んだことのない人には無意味かもしれない。



魚雷艇学生 (新潮文庫)

島尾敏雄が亡くなった時、文芸雑誌各誌は、こぞって島尾敏雄追悼の特集をした。生前の島尾を知る作家や批評家の追悼エッセイを集めたわけである。そのかなりの数(10は軽く超えていた)の追悼文がそれぞれ、「私が一番好きな(評価する)島尾作品は」というような文脈で、作品名を挙げていた。私の記憶では、「死の棘」6票、「魚雷艇学生」7票、「夢の中での日常」2票、他1票の作品多数、といった感じだった。「死の棘」を選んでいたのは批評家たちで、「魚雷艇学生」を選んでいたのは作家たちだった。きっぱりと分かれたことが強く印象に残っている。「魚雷艇学生」の最後の短篇(章)を書き始めたところで島尾は亡くなったので、生前の構想が完結している作品ではないのだが、島尾は構想して書く作家ではないので、現状の形でも十二分に島尾文学の「文体」の切実さは味わえる。



死の棘 (新潮文庫)

この著書を、芸能人などが得意とする暴露本や身辺雑記などといっしょに考えてもらっては困る。
正に、精魂込めた、生きるためにペンを取った、著者の私小説なのだ。

著者である島尾氏の奥様が精神に異常をきたし、その原因が自分の度重なる放蕩や快楽にあったことで、日々、良心の呵責に苛まれるのだ。
狂気と正常を行きつ戻りつする妻と、二人の幼子を抱え、島尾氏は絶望の淵を彷徨い、藁をもすがる思いでこの原稿を執筆した。
読み進むほどに暗く、陰鬱で、正直、救いどころのない内容だが、キレイゴトを書き連ねた介護や闘病日誌とは異なり、生きることの過酷さを教えてくれる。

人の際限のない業と、しがらみを、あらためて認識するに至る一冊であった。



奄美 加計呂麻島 呑之浦 海軍特攻隊震洋艇基地跡


奄美 加計呂麻島 呑之浦 海軍特攻隊震洋艇基地跡 2003年2月9日blogs.yahoo.co.jp
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