若かりし頃の声から、往年の声までパヴァロッティの魅力満載!
一曲目から、感動しました。
パヴァロッティの声を聴いていると、他の方の唄に興味が無くなると言うか、、、。
ぶれることの無い低音から高音への声で、凛としたかつ温かみのある声。
多くの方に聴いて頂きたいCDです。
アントニオーニ監督がジャック・ニコルソン、マリア・シュナイダーの顔合わせで撮った「人生のすりかわり・リセット」ドラマ。
この映画はいったいどんな終り方をするのだろう。何処へ連れて行く気なのだろう。
アフリカからヨーロッパ、そして南米へと舞台が目まぐるしく移り変わる中でふと不安にさせられる。二人の文字どおりの「さすらい」が描かれ、ラストの乾いて埃っぽい映像の長回しは圧巻。ちなみに映画史上の謎とされていたこのラストシーン、音声解説でニコルソンが「監督に怒られるかも。」などと言いながらあっさりと種明かしをしてくれる。ナルホド、ソウダッタノカ。
ニコルソンはいつものエキセントリックな面を消し、他の作品とは異なる演技を見せてアントニオーニ・ワールドを牽引している。
ストーリーはクライム・サスペンス、仕上がりは叙情的な映像詩、アントニオーニ監督にしか創れない映画だ。同監督作の中ではややテーマを異にする映画だが、その映像世界は彼そのもの、代表作のうちの一本であることは間違いない。
偶然の出会いと思いつきから他人に成りすまし、それまでの生活から逃げる所謂ロードムービー。プロットの背景に戦争と映像のコントラストを置くところはロッセリーニの影響下にあるアントニオーニらしい。だが男と女の出会いと別れのメイン・ナラティブ、とくに喧嘩して一度別れ、バンの荷台に佇むマリア・シュナイダーをみつめるジャック・ニコルソンの視線、は時代遅れのオリエンタリズムに逃げ込む男のそれでしかなく興ざめる。もちろんそれが線のか細い結末への伏線なのだが。
荒涼とした心象風景を北アフリカの砂漠やスペインの荒野に投影するその撮影やラストの長回しは彼の目的に対しては、当時としてはほぼ成功だろう。しかし既に21世紀のオレたちは、その砂漠や曠野にも、そこに潜む生々しい生の息吹きがそこここに潜むのを知っている。もうロマンチックな逃げ場などどこにも無い。
「砂丘」「欲望」ほどは好きじゃないし、ジャック・ニコルソンが別に彼でなくてもいいような感じ出てるのが不満ですし、途中まではけっこう緩くてダルいんです。でも、ラストの長まわしの緊迫感が凄いので、この得点付けちゃいます。この部分で歴史に残る作品になった。
アントニオーニは欧州風巨匠監督の中ではかなり好きなほうかもしれない。ご冥福を祈ります。合掌。
PAVAROTTIはあいかわらず素晴らし。CD商品とししては普通。
|