最後の最後でどんでん返しをするのがこの作者。
ただ、今回は事前に落ちが見えてくる。
2巻目くらいから、この結末を予測して書いているのは認めるが、
いかんせん、”だからなに?”
ハードSFを読みつけていない人には、結末すらも理解できないだろう。
そういう方にとっては星1つ。
ああ、なるほど、と思った方には星4つ。
ハル・クレメントの「20億の針」の新バージョンというところか。寄生ものは人気があるジャンルで、最近では「70億の針」という正統派後継の作品もあったが、この作品はそこにエロスが入ったところが新しい。もっともこの作者の「眠れる惑星」のぶっ飛び方に比べるといささか普通で不満が残るが、二巻以降に期待する。
今はなき、ケイエスエスの作品です。 陽気婢原作の短編集「えっちーず」より2作品がアニメ化収録されています。 1話目のUNIO FAMILIAは、アダルトアニメの中でも私が最も好きなタイトルです。 両親に深く愛された不思議天然系の垂れ目少女「悠美里」が、 高校の、ちょっと抜けた、今で言う草食系男子の先輩に初恋して、 片思いながら彼に突進していく姿を描いてます。彼女の頭は次第にHなことばかりになっており、日々妄想の毎日。 男性経験のない自分に、恋愛ができるのかと不安に落ち込みます。 娘の初恋に加えてセックスへの好奇心に気付いた母は、性に対して惜しみなく教授していきます。 彼女の恋を見守る妖精のカップル。その妖精と悠美里の不思議な関係。 純愛で、駆け引きも何もない常識の斜めをいく悠美里の恋愛を見ている人達は、きっと惹かれていくとおもいます。 純粋無垢な女の子が主人公で、大人になっていくアニメは、 ほかに「魔女の宅急便」「ゆみみみっくす」等があります。1990年代アニメの良き作品だと思います。 サントラはトゥルーラブストーリーやアイドルプロジェクトを手がけた斉藤かんじ。 エンディングソングは高橋真梨子、奥井雅美、林原めぐみ等を担当している作曲家工藤崇、 作詞はアニソン作詞の巨匠、佐藤ありす氏が担い、それを津村まことが歌います。この曲はフルコーラスで収録されてます。
長野くんは高校生、普通の何のとりえも無い男子ですが、夢を見ることに傾倒しています。長野くんの同級生である林くんを師匠と呼び、夢を見ることに日夜努力(?)している毎日です。そう、夢といっても寝ている間に見るあの夢ですが、その夢を思い通りに出来るならどうでしょう?2人はまさにその思い通りの見たい夢=明晰夢を見ることに情熱を注いでいるのです。そんな2人に話しかけてきたのは長野くんが思いを寄せる河内さんと、その友人のちょっと変わった富田さんなんですが・・・というのが冒頭です。
明晰夢という単語は知らなかったのですが、なるほどなかなか面白いモチーフだと思いました。夢であって夢の中で自由に行動出来る夢、ちょっと誰もが憧れる要素があると思います。特に現実逃避したいダメ男子と明晰夢の親和性は高いと思いますし、結構真剣に取り組みかねない要素がありますね。ただ、実際のところ何も現実は変わらず、余計に現実逃避に拍車がかかるという効果がありますよが。
この漫画でも、リビドーを扱っているのですが、その扱い方の視野の広さを感じられて面白かったです。確かに男子向けご都合主義なんですが、長野くんと林くんの違いを表現出来ているのでなんとか飲み込めます。富田さんの感情はかなりご都合主義に見えるんですが、どうなんでしょうね?こういうのを腐女子というのか?腐女子という単語には結構な様々な意味があって定義がゆるい感じがします。
明晰夢というものに興味のある方にオススメ致します。
陽気婢さん描くところのマンガは、一種異次元的な絵柄と静かな奇想のプロットで、独特の味を作り出している。この最新作はその面目躍如たるところで、自分以外が全て眠ってしまった世界という、フレドリック・ブラウンばりの設定のなか、僅か数名の登場人物が生きている。前作「内向エロス」でもそうだったが、この著者は話作りが極めて上手で、短編のまとめ方や連作の繋げ方は絶妙なものがある。今回は長編であるが、この第一巻の緊張感がどのように展開するのか楽しみなところだ。ところでこの書物は(出版社のせいか?)アダルト扱いになっていないが、この作者の作品はこれまで多くがアダルト扱いになっている。しかし実際読んでみるとわかるが、所謂エロシーンを描くためだけに描かれたようなマンガは、おそらく一作もない。
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