まんがを書いている朝倉世界一さんは、雑誌「NEWSがわかる」で連載されている
「パトラッチとこまっち」のゆるキャラでとても魅力的だと思っていました。
今回は、同雑誌で本書の紹介を見て、ゆるキャラ「まきちゃん」に魅力を感じ
また「こうときどうするんだっけ」という子供視点の「自立の教科書」コンセプトに
これまでにないものを感じ、購入しました。
感想です。とてもわかりやすく、読みやすい!!
内容は固くありませんし、焦点のさだまらないエッセイ調でもなく
1テーマに対し、しっかり「コーチング」が示されています。
ただ、子供は、もっぱら朝倉世界一さんの「まんが」パートばかり
読んでいるよう...やっぱり親の心子知らずです。
大人と呼ばれてしばらくたちますが、今の自分の強い部分も弱い部分も、子どものころに感じた・体験したことが根底にあると、この本を読んで思いました。辰巳さんが打ち出す各回のテーマ、それに併せて描かれる朝倉世界一さんの漫画。あーそうだったなぁという気持ちと、現在の自分自身の状況、両者が浮かび上がって来るのが不思議です。
「クラスメートが牛乳をこぼした」なんていうのもありますが、もし、自分が失敗した場合、こんなフォローやサポートがあったらなぁと思える、実質的な対応策が書かれているだけでなく、漫画化されていることで、失敗も架空のものとして笑えるエピソードにしてしまえるんです。
もちろん子育て真っ最中のお母さんたちにとっては、即実践のエピソードが満載です。
新入学,進級のお祝いにも、ちょっと気の利いた品になるんじゃないでしょうか。
"地獄のサラミちゃん"1巻、2巻、3巻、その他書き下ろしと"本書のための書き下ろし"を含む"完全版"というべき内容です。
ボリュームもあって読み応え満点。1話づつは短いので長く楽しめます。
よしもとばなな著"ジュージュー"を読んで、初めて"地獄のサラミちゃん"を知りました。
"ジュージュー"の中では主人公のママが本書の大ファンであり、どこへでも持っていき、いつでも読んでいた…、という設定ですが、本書は文庫本サイズなので本当にどこへでも持っていくことができ、ママさんの気持ちを体験できます。
うさ子(ウサギそのものですが)が経営するステーキ店ジュージューを舞台にした地獄の閻魔大王の娘サラミちゃんの青春物語?
なぞ多きストーリーですが、難しいことが分からないのは人生ってことで、気にしないで楽しみましょう…というイメージを受けました。ウサギがステーキ店を経営していても、不恰好なプラムちゃんが素敵なお仕事をしていても良いじゃない!
サラミちゃんの世界を楽しみましょう!
2巻からこの最終巻である3巻にかけて今までとは違う話の展開になる。
いろいろとエピソードが詰め込みすぎではないかと思いつつもそれを感じさせない
構成の素晴らしさに感嘆する。
とにかく最後まで息つく暇なく読み進める最後にはそれぞれのこれからが
描かれている。きっとそれは終わりではなく始まりということ。
この本に出会えてよかったと思える。
最初ごく普通のラブコメタッチの作品かなと思うのですが、当然のようにそんなことはなく、いつものように朝倉世界一さんの世界が広がっています。
後半になるに従って話の裏側がだんだんとミステリアスな展開になっていく風ですが、表面的にはいわゆるカワイイ物語が続いていき、なんというか当分目が離せない状況ですね。 今後の展開によりますが、この作品は朝倉世界一さんの最高傑作になるような予感もあります。
普通にも読めるので、今回の作品は今のところ誰にでも勧められるような気がします。 すでに2巻目の発売を心待ちにしています。
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