前シリーズでスペインへと旅立ち、一回り成長したリュウジ。
今回はレンタル移籍先での出来事が舞台。
まだリュウジ17歳であった・・・。
そう、リーガエスパニョーラで優勝争いに食い込んでいくのである。
そこで巻き起こるサブメンバーとして、サッカー選手としての問題、そしてマリアとの苦しい恋。
そして最後にリュウジを待ち受けるのは青い炎を纏ったチームだった・・・。
かっこいい、素直に言える。
リュウジに今の日本サッカーを重ねてしまう・・・、あぁ、リュウジがいれば。
サッカーの小説としては明らかに日本最高の一冊。
次のシリーズが最終巻となるのだが、この傑作の余韻にもっとひたっていたい・・・。
3年がかりの大作の、完結編です。
1年の最後の1カ月しか放送がない作品だったのに、
あっという間&心に残る作品だったと思います。
日露真っただ中、そして終戦となる今回の完結編。
作者の司馬先生が「戦争賛美」になりはしないかと、生前心配されていたため、
叶わなかったドラマ化だそうですが、その心配はないと思いました。
砲弾で次々と倒れていき、接近戦になればナイフや銃剣で刺し合い泥まみれで死んでいく両国の陸軍兵。
リアルすぎて、目を何度かそむけました。
そして、海軍の作戦参謀として、活躍したにもかかわらず、勝てたという喜びよりも、
人の死を見続け、それに苦悩する真之さんの姿を見たら、「戦争ってかっこいい」とは思わないでしょう。
陸軍の司令官として戦いを指揮するものの、兵を死なせていくことしかできない乃木大将の深い苦悩や
悲しみは見ていて苦しかったです。柄本さんの演技は、素晴らしかったです。
また、同じ女性として、目立つことはしないけれど夫や息子を信じ、
支え続けた、秋山家の女性たちや律さん、乃木夫人などの明治の女性の強さも素敵だと思いました。
今の平成の女性は同じ事…できないだろうなあ^^;
夫や恋人を支えるなんて、ダサいって思われてそうだもの−−;。
自由と引き換えに、本来の日本の女性が持っている強さを亡くしてしまってる気がします。
私は愛媛の生まれで、よく秋山兄弟と子規さんの故郷でもある松山にも遊びに行きますが、
未だに歴史の残る、とてもいい街です。
自分に自信を失いかけた時に見ると、
「少年同様の幼い国が、まっすぐにひた走って、がんばったんだぞ」
という、勇気をもらえるので、BOX1,2と購入しましたが、今回も楽しみです。
欲を言えば、1年間の大河でゆっくり見たかったですね。
文庫で8冊の大作を90分×13では、やっぱり短かった気がします。
川の流れは人生に例えられることが多い。この『川、いつか海へ』は野沢氏、三谷氏、倉本氏三人の脚本家が、川を流れる「浮き玉」を駅伝の襷の如く共通のアイテムとして、海へと向かう6つの物語。 好きなのは野沢氏の第1話と三谷氏の第2話かな。「浮き玉」は野沢氏のアイデアだが、その海のモノを山に持って行く力技には感服する。登場人物を極力少数に押さえ、深津さんとユースケ・サンタマリアの説明的会話劇を中心に話が進んでゆく。自然が美しい。実質的最終話である第5話も彼が手掛け、一人で始め、一人で終わらせた感がある。 倉本氏の第6話は海に辿り着いた後のカーテンコールのようだ。 最も「らしさ」を出せたのは第2、4話を手掛けた三谷氏だと思う。「浮き玉」をそこそこに扱った成果?であろうか。第2話に妻である小林聡美さんが出演しているのが嬉しい。全6話トータルでみれば散漫な印象もあるが、川の流れとは紆余曲折なもの、豪華キャストは川面のきらめきのようでもある。 興味のある方は是非!
舞台は2000年、エリート大学の学生寮
「自治」を掲げる寮生と、廃寮したい大学当局。
寮を管理すべく送り込まれた元機動隊の舎監。
寮生ながらそれを一寸引いた視点で眺める主人公。
しかし、寮生や彼自身に起こった事件の中で、
そして舎監名倉憲太郎との対話から、
主人公は自分を見つめ、少しずつ変化を見せる。
しかし無情にも廃寮が決定し・・・。
主人公のひとり語りで進む物語は、
これまでの3作に比べるとスローテンポ。
殺人もなければテロもない。
こう書くと退屈そうだが、作者独特の、
読み始めたら止まらない魅力は健在。
擦り切れた現代の若者への警鐘ともいえる一作。
気に入った台詞
廃寮に抵抗して寮に篭城した夜、
舎監の名倉さんが主人公に向かって言う。
「結局は皆さんの未来を傷つけるだけかもしれない。
しかし、何も傷つかない生き方より、
それははるかに意義があるのではないかと・・・」
NHKのドラマが3年連続なので、前作から1年たっての第2部のムックです。
相変わらず定価のわりにカラーページが多く(前半カラー、中盤モノクロ、後半カラーという構成)で、記事もメイキングの様子や、インタビューなども豊富です。とりわけ主要登場人物各人に割り当てられた全面カラー写真がとても綺麗なので、各俳優さんのファンにもお勧めです。
奥付後にまとまって出てくる名産品などの広告ページが少々気になりましたが、この定価とカラーページの分量から考えると、いたしかたがないかも…とも思います。
ファンとしては、12月が待ち遠しくて仕方ありません。あと1ヶ月程度ですが、このムックを眺めながら、放送を心待ちにしたいと思います。
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