現代ではなくて近未来の仙台が舞台のようです。堺雅人が逃げて逃げまくります。彼のトボケたコミカルな演技がとても巧いです。逃げてる途中に応援してくれる変人?たちが何人も出てきます。堺雅人を追う公安警察の永島敏行の笑顔と、友人の吉岡秀隆の白目がとてつもなくキモイ。そしてこの映画のおいしいところは竹内結子が全部持って行ってます。堺雅人の会社先輩役で渋川清彦という俳優さんを初めて見ました。とてもいい。すごくいい。この映画での一番の発見でした。
楽しく観ることができる映画でしたが、原作の方が洒脱です。伊坂幸太郎の作品が洒脱なのは、登場人物の「見てくれ」ではなく、会話の軽妙さによるものです。そして会話を裏打ちする一本筋の通った清々しい生き様が、読む者を気持ちよくさせる。映画は非常にスタイリッシュで、アバンギャルドなファッションも俳優や女優たちに似合って格好良かった。しかし、成瀬、響野、雪子、久遠の会話のキレや人物像の描き込みは中途半端でした。これだけセクシーな俳優たちをキャストできたら、かれらがスクリーンに映るだけで、充分にスタイリッシュだったはずで、日常と解離したファッションが必要だったのか疑問です。エピソードを増やすよりも、4人の魅力をもっと描いてほしかったし、エピソードが増えたことによってアクションは派手になったけれど、驚きはむしろ減っています。
総じて、人間を描いたり、頭脳戦を描いたりという「地味な面白さ」を演出して勝負する自信のなさが露呈していると感じました。自信のないところを、表面的なファッションやガジェットで覆い隠そうとしている感じ。
伊坂幸太郎の作品は、日常的な会話、日常的な行動が、ほんの少し非日常にシフトするところに、不意打ちのようにエンターテインメントが産まれるところがすばらしいと、ぼくは思っているので、原作との差違云々ではなく、映画がそのレベルで勝負してくれなかったのはぼくとしてはかなり残念でした。こういう映画をつくりたいのなら、別に伊坂幸太郎の原作じゃなくてもいいじゃん、ってことです。
本当に、劇中の音楽にもやられました。
こんなに映像と楽曲が記憶の中で密接に結びついていて、興奮を呼び起こせるサントラ…そうそうないのでは無いでしょうか。
何と言っても私はM1のテーマソングが胸を刺しますが、その他もスリルや興奮、楽しさに満ちた曲が満載です!
映画をご覧になった方のみならず、気になった方は是非お手にとってみて下さい!
Kindle Paperwhite 3Gを購入しました。 スマホもタブレットも使ったことがなかったので操作が不安でしたが、設定は本当に簡単でした。 カバーをつけるとやや重く感じますが、中に入る書籍の量を考えれば、まだ片手で持てますので十分かなと思います。
老眼が進んで、本が読みにくくなってきていた身としては、字を大きくできたり、 明るさを調節できる機能は非常に重宝しています。 パソコンでアマゾンから書籍を購入すると、すぐにKindleに入ります。書籍の購入はパソコンからが便利です。
届いてまだ2日目ですが、とても読みやすいので気に入っています。 読書好きだけど機械が苦手、という中高年の皆さんにおすすめです。
それから辞書が便利です。読んでいてわからない単語を、すぐにそして簡単に辞書で調べられるので、 意味をあいまいにしたまま読み進めることがなくなりました。
冒頭は何が起こっているのかさっぱり分からず、一曲の作品「フィッシュストーリー」が世界を救う、とは何ぞや?と思っていたら、どんどん物語に引き込まれていき、ラストでは思わず拍手してしまった!中村監督は、このところ堤組かと思うくらいのハイペースで新作を発表しているが、ほとんど「ハズレ」がない。スタジオ全盛時代の職人監督のようだ。多部未華子は本作といい「鹿男」といい、人類を救う役が多いなあ(笑)。なぜ麻美(多部)がキーマンになるのか。その原点は森山未來演じるコックにあるのだが、これって絶対S・セガールの「沈黙の戦艦」だよね(笑)。森山のアクションはキレがあって、本当に魅せる。今度はピンでアクションものに挑んで欲しいものだ。それとパンクバンドの「逆鱗」。このバンドのリーダー(伊藤淳史)が壮大な「ホラ」の始まりとなる曲を書くのだが、高良健吾のヴォーカルも荒削りながら素晴らしい出来栄えで、ホラ伝説に真実味を加えている。そして、それやこれやが一体となって迎えるラストシーンには心から唸らされた。特典ディスクにはメイキングの他、逆鱗のライブシーンやインタビューなども盛りだくさんで、楽しげな現場を垣間見ることができる。とにかく、5分でも目を離すと訳が分からなくなってしまうので、一点集中の観賞をお勧めします(笑)。文句なく5つ星。
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