ジェントル・ノヴェンバー
20数年前、LPレコードを買って、針を落として聴こえてきたのは武田コルトレーンでした。
それまでは山下洋輔は「いつものピアノ」しか聴いたことがなく、この人普通にバラード弾ける(当たり前ですが)んじゃない!と思ったものです。
コルトレーンのバラード(インパルス盤)を日本人として解釈したものと言うと少々乱暴ですが、いいですよ、これ!
キアズマ
ピアノ=山下洋輔、アルトサックス=坂田明、ドラム=森山威男の
第1期黄金時代のヨーロッパ〜ハイデルベルク・ジャズフェスティバルでのライブアルバム。
1曲目から
山下と森山のデュオ。ただのデュオではないいきなりウォーミングアップなしのバトルと云うか、
フルアクセルの暴走だ!形態はジャズでも精神は完全にパンク入ってるし。さらに、
坂田が絡むアルバムタイトル同名曲「キアズマ」と「ハチ」は、
アルバムのハイライトを示すテンション高き「これぞ山下洋輔トリオ!」といえる作品です。
山下の奇をてらうことのない分かりやすい
テーマとインプロヴィゼイションがものの見事に表現され
手に汗握りっぱなしの演奏を繰り返してくれるのです。
森山威男の脳天釘打ちドラム、
坂田明のキレまくったアルト、
そして山下洋輔のピアノの野獣っぷり…。とにかく武闘派な音の塊に圧倒!
ただただモノ凄い演奏を聴かせてくれるアルバムですが
フリージャズのの本場であるヨーロッパでこれほど
高い評価を得ていたことも本当によくわかる。
バンドは森山威男はこの年いっぱいで退団したらしく
新たに小山彰太がドラムとして加わり、第2期黄金時代を形成していくことに
もけら もけら (日本傑作絵本シリーズ)
今、九ヶ月のわが娘。バブバブ、まあまあなど盛んにしゃべりはじめました。
そんなときは、私は「もけらもけら」で対抗!
顔を近づけて「もけらもけら」と早口で言うと、娘はきゃっきゃと笑い出します。つづけて「ずばらば・・・」
何ででしょう。もけらもけらって大人でも言いやすくてとりこになります。
実母は孫に話し掛けるとき必ず言うようになってしまいました(笑)
まるであいさつの言葉です。
二歳からと背表紙にありますが、私はもっとちっちゃな、お子さんにも読んであげるといいと思います。
娘にはじめて読んだとき、彼女はまだ六ヶ月ぐらいだったけど、とってもよろこびました。
ダブル・レインボウ~結成40周年記念! 山下洋輔トリオ復活祭ライヴ [DVD]
山下洋輔トリオは1969年に結成され1983年に解散するまで14年にわたり、日本のジャズ界を席巻し続けた伝説のフリー・ジャズ・トリオだ。この間にメンバー交代を繰り返したが、ベースレス、ワン・ホーン編成で、高速フレーズを叩きつけ合う、独自のコンセプトを生み出した。
結成40周年を記念し、トリオと関係が深い日比谷公園野外音楽堂(日比谷野音)で2009年7月19日に、コンサートが開催された。このDVDはその記録である。
山下トリオはメンバー構成から第1期から第4期に分類される。この日は、曲順に過去に遡るメンバー構成でライブが繰り広げられた。
なかでも最強であった第2期トリオ(坂田明、森山威男、山下)の演奏が素晴らしい。「クレイ」と「ミトコンドリア」だ。72年当時に比べると、音の密集度という点では後退が否めないものの、トリオ演奏のダイナミズムという点では、当時に勝るとも劣らない。3人の決め技が定型的に次々決まる様は、歌舞伎の名人芸を見ているようだ。う〜ん、感服。
第3期トリオ(坂田、山下、小山彰太)によるアルバートアイラーの「ゴースト」では、欧州観客を熱狂させた、坂田のハナモゲラ歌謡や「赤とんぼ」メロディーもとび出す。
当時の前衛であったフリー・ジャズが古典芸能となっていく様は、なんだか奇妙なものだが、シアトルではジミヘンの銅像が建っているぐらいだからまあ良しとしよう。
コモンズ:スコラ ヴォリューム2 ヨウスケ・ヤマシタ セレクションズ・ジャズ
ジャズの知識が全く無い自分にもジャズの歴史が判りやすく聴けました。初心者には贅沢すぎる入門盤です。3氏による鼎談は教科書1冊分の内容です。やはりモダン・フリージャズの選曲盤も欲しいところです。マイルス・デイヴィスやハービー・ハンコック辺りも聴きたいです。この点は推薦盤で補っているようですが短いコメントが欲しかったです。『Jazz'U』を補巻してみてはどうでしょうか? 内容は星5ですが、書籍代が痛い価格で星4にしました。