十二月のひまわり (講談社文庫)
表題作も含め、全5編の短編集。いずれも過去の柵と対峙する男たちをハードボイルドに描く作者らしいストーリー。読者にポーンと結末を投げたような話しの落とし方だが、好き嫌いが分かれるところか。次の2編が佳作。
『車券師』。冷めていた過去の憎悪に火が点いたとき、男はすべてを捨てて復讐を誓う。
『達也』。突然「達也」と名乗る男に誘拐される弁護士。車で引き回されるうちに意外な過去を聞かされる。
彼女
この夏、aikoはメディアへの露出が多かったですね。テレビ、ラジオ、雑誌...そして秋からはライブも控えています。
そんな中リリースされた「彼女」。なかでも「瞳」ばかりがピックアップされていますが、ほかにも名曲はたっぷりです。個人的には「深海冷蔵庫」が好きです。メッセージ性の強い曲だと思います。
aikoの曲は不思議と最初に聴いたとき、自分の好みと違う曲であったとしても、何度か聴いているうちに自然と耳になじんでいくというか、順応していくというか、いつの間にか好きになってしまう。このアルバムの中では「ひとりよがり」が、最初その状態でした。なんだか曲に起伏を感じないというかなだらかに感じました。サビの盛り上がりにも欠ける印象でした。がしかし、今ではメロディと伴奏の感じが、ゆったりと優しく耳に入ってきました。うまく言えませんが、とにかく好きになりました。
過去の曲で時間がたってから好きになった曲は、「ハチミツ」、「ナキムシ」、「お薬」なんかです(「お薬」はごく最近になって急に好きになりました)。
ライブ必ずいきます。
イ・ビョンホン スペシャルドラマDVD-BOX (初回生産限定)
イ・ビョンホンは遠い道では孤独で心優しい青年を演じています。他の作品に比べて地味な役ですが、家族の情愛がひたすら静かにきれいに表現されています。
ひまわりは日本料理店和幸の板前という日本人ファンにはちょっとうれしい役です。自分の中の狂気と闘う姿は痛々しい程で、衝撃的で物悲しい結末を迎えます。
ビョンホンは同じ人間とは思えないほど目つきまで変えていろいろな役をこなせる俳優さんだと改めて実感しました。