ラザール・ベルマン グッズ

ラザール・ベルマン ラザール・ベルマン名演奏集(7枚組)

2001年12月リリース。Brilliant Classicsのこのシリーズは、ソ連時代の音源を数多く含んでいて、聴き逃せないシリーズ一つだ。貴重な録音も多く、演奏も素晴らしい。村上春樹の新作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読んで、ラザール・ベルマンに興味を持たれた方もいると思うので、少し偏るが、『巡礼の年』に焦点をあてて書いてみたい。まず、疑問 → 村上春樹はグラモフォンに収録されているラザール・ベルマンの『巡礼の年』を言っているのだろうか?この小説に登場する『ラザール・ベルマンの『巡礼の年』』、特に、『Annees de Pelerinage, Book I: Switzerland』の第四曲『Le Mal Du Pays』が何度も登場してくるのだが、これは、グラモフォンに収録されているラザール・ベルマンの『巡礼の年』を言っているのだろうか、という疑問がまず浮かんでくる。例えば、この前の『1Q84』ではヤナーチェックの『シンフォニエッタ』のジョージ・セル盤が登場してくるわけで、遡れば、デビュー作『風の歌を聴け』で、『僕』が『鼠』にプレゼントしたのは、・『カリフォルニア・ガールズ』の入ったビーチ・ボーイズ・グレン・グールドのベートーヴェンのピアノ・コンチェルト第3番・『ギャル・イン・キャリコ』の入ったマイルス・デイビスの3枚だ。日本経済新聞の今日の記事『村上文学に寄り添う音楽 ジャンルそれぞれに役割』に掲載された『村上春樹の作品に登場する主な音楽』は、・世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド → ボブ・ディラン「激しい雨」・ノルウェイの森 → ザ・ビートルズ「ノルウェイの森」・国境の南、太陽の西 → リスト「ピアノ協奏曲第1、2番」・ねじまき鳥クロニクル → ロッシーニ「泥棒かささぎ」・1Q84 → ヤナーチェック「シンフォニエッタ」・色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 → リスト「巡礼の年」と表にしているのだが、一番大切なデビュー作の『音楽』3枚を抜かしているし、『ねじまき鳥クロニクル』の泥棒カササギはそれほど大切な要素になっていないし、『海辺のカフカ』ではマッコイ・タイナーの音楽が抜けている、とひどいものになっている。で、・『カリフォルニア・ガールズ』の入ったビーチ・ボーイズ・グレン・グールドのベートーヴェンのピアノ・コンチェルト第3番・『ギャル・イン・キャリコ』の入ったマイルス・デイビスと、ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』のジョージ・セル盤の共通項は、全てLPレコード時代の傑作ということになる。ぼくは、村上春樹がこれらのアルバムをLPで聴いたのではないか、と思うのだ。そして、ラザール・ベルマンの『巡礼の年』もLPで聴いたのではないか、と思うのだ。そうなると、ソ連時代のラザール・ベルマンの録音に眼がいくわけで、現在では、ブリリアントからリリースされている『Lazar Berman Edition』の2枚目のディスクに収録された方の『Annees de Pelerinage, Book I: Switzerland』を聴いていたのではないか、と思えてくるのだ。フツーにクラシックを聴いてきた人間にとってベルマンと言えば、リストの『超絶技巧練習曲』ということになると思う。1975年にアメリカ合衆国に演奏旅行を行い、ニューヨーク・デビューでもこのリストの『超絶技巧練習曲』を演奏している(場所はマイアミ大学のスポーツ・アリーナ)。「ニューヨーク・タイムズ」誌は「ベルマンの目もくらむようなテクニックは、ホロヴィッツだけがライヴァルになることができるもの」と絶賛していたわけだが、ソ連のメロディア・レーベルの録音に親しんでいるような人の間では、ベルマンが凄いことは『織り込み済み』だったろう。と言うことで、ぼくは、ラザール・ベルマンの『巡礼の年』はメロディア盤を指す、と思う。つまり現在ではこのアルバムの演奏である。村上文学を愛される方に是非聴いて欲しい演奏はこちらの方だ。オススメしたい。 ラザール・ベルマン名演奏集(7枚組) 関連情報

ラザール・ベルマン Liszt: Annees de pelerinage (Complete recording)

本当にこの曲は素晴らしいです。恥ずかしながら、村上春樹さんの小説を読んで刺激を受けて聴き始めました。毎日聴いています。何回も繰り返し聴いてしまいます。眠る時間だけは確保するようにしています。完全に嵌ってしまいました。 Liszt: Annees de pelerinage (Complete recording) 関連情報

ラザール・ベルマン リスト:巡礼の年(全曲)

村上春樹の小説に出てきたこともあり、いつかは聞いてみたいピアニストでした。今回アマゾンでローコストに入手できることがわかり購入しました。この曲の録音自体数が少ないのではっきりと比較はできませんが色彩感豊というより水墨画的な静謐さを感じました。ブレンデルのようなヨーロッパ的華やかさとは対照的でいかにもロシア的な印象でした。好みが分かれるでしょうが自分には☆5つの演奏でした。 リスト:巡礼の年(全曲) 関連情報




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