これはまさに現代の水滸伝である。この映画に登場する亡命者達の武器は、言論であり、思想であり、芸術作品である。過酷な運命が彼らの武器を研ぎ澄ます。彼らの言葉は天池より深く、彼らの思想・芸術は 峨眉山よりも高い。 僕は信ずる。いつの日か世界中の梁山泊に結集した彼ら巨人たちが、あの13億の人が住むというちっぽけな国をいとも軽々と覆し、民主化への道へと先導して行くことを。
ボリショイバレエから、アメリカに亡命し、ABTで踊ったのち、俳優に転向し、1995年に亡くなったアレクサンドル・ゴドゥノフのドキュメンタリーです。 映像はたいへんきれいです。ゴドゥノフのダンスシーンがふんだんに入っています。ドキュメンタリーなので、インタビューが多く、ナレーションも入っているので、英語がわからないと少しつらいですが、ダンスだけを見てもいいと思います。ゴドゥノフの踊りは、すばらしいです。一見の価値あり。 1983年発売、米国KULTUR製。ステレオ。60分。 オマケとしてKULTURのクラシックビデオのラインナップが25分くらい入っています。
GDPが世界二位になるなど、中国の躍進ぶりに日本人の目が向く中、今中国人が本当に幸福に暮らしているのかどうかについて、本書は衝撃的な証言をし読者を打ちのめす。 政治・経済面でもはや中国は準大国と言えるであろうが、いまだ独裁体制が続き中国は皮肉にも亡命者数も世界でトップ水準である。本書は亡命した中国人知識人、芸術家とのインタビューを通じ、亡命して以降も祖国を思い苦悩する人びとの人生から得られた稀な洞察を紹介する。 とりわけ印象的なのはアメリカに住むある作家の話である。彼は時間が惜しいがために英語も学ばず、自分の作品が誰かに読まれることがあるのかもわからないまま、何らかの役割を果たすことを願い、ひたすら中国語で執筆活動を続けている。 また、本書は亡命中国人が中国当局に追われ、何度も絶対絶命な事態に追い込まれた後、ついに亡命を果たしたという迫真の回顧談も盛り込んでいる。 中国の民主化運動は天安門事件の直前に頂点に達したが、1949年共産党政権樹立以来、何度も自由を求め抵抗する中国人が現れ、彼らの行動に市井の人びとが大きな反響を示したことなども詳述され、本書は中国草の根抵抗運動の歴史書としても貴重である。 また、本書は中国でなぜ人権弾圧が続くのか、歴史・文学などの視点からも考察し、新境地を拓いている。 著者は長らく中国の底辺層の人々を支援し続けてきたが、このままでは中国の子供たちに明るい将来は訪れないという結論に達し、祖国を去り日本で中国の改革のため人生を捧げる決意をした。その思いに突き動かされて書かれた渾身の書は誰をも圧倒するであろう。
これは私の知る限りピアソラの一番濃いーアルバムであることは間違いない。とにかく、どタンゴといいますか。最高に臭い。そうとうのピアソラファンである私も初め抵抗を感じました。しかし、日を増すごとにその存在価値は高まっていきます。映画「ガルデルの亡命」も必見。なんせ何十本という映画を手がけたピアソラがおそらく一番力をいれた映画ですから。
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