それまでは、戒が前面に出て来る事が多かったのですが、この巻はパッケージを見ても分かる様に、曳士が良く出て来ます。 カルヴァリオの秘蹟を中心に置いて、それに関わり合う人達が徐々にそれぞれの場所から秘蹟に近付いていく。 物語はいよいよ最終局面へ。 それにしても、ラストが近いと、ギャグを飛ばす余裕が無いのか、笑える話が無くて寂しいです。
16歳のヒロイン、パミーナは金貸しのエロ親父に、借金のかたに後妻にされかかる。
残された道は、使用人が三日と居着かない「悪魔屋敷」で勤めあげる事だけ。そうして偏屈で意地悪な「主人」の天才科学者クルトと「使用人」パミーナの攻防が始まった。
人嫌いのクルトが、彼の無理難題、罵詈雑言を負けん気と貧乏人として培ったスキルでやり遂げて絶対引かないパミーナに対して思いついた『北風と太陽作戦』。
相手を嵌めるはずが、嵌まりつつある彼に顔がニヤけます。嘘に真実を交ぜるために挙げた相手の良いところがあっと言う間に十指に余っても、彼女が好ましいのでなく自分の観察眼の良さだと即座に理屈つけたり・・・感情を素直に認められないやっかいな男です(笑)。
パミーナも正当な攻撃は果敢に受けて立つのに、『太陽』作戦には動揺する純でまっすぐな娘で。
ラブコメとして、クルトとパミーナのやりとり、関係の変化に特化してます。
金貸しエロ親父や強欲美女、心優しいけれどさしたる力にはならない家族や周辺の人々(おじさん達がちょっと頑張ってくれるが)は、進むべき道に置かれてるアイテムみたいなものなので、思いもよらないような展開にはなりません。「安心して読める王道の話」です。
ただ最初にそうわかって読まないと、ステレオタイプの脇キャラに安っぽい話に思えてしまうかも…。
私自身は、使用人の面接が主人同等階級のおもてなしだったり、パミーナが名だけしか名乗らなかったり、家族があまりにも動かないとかお給金後払いで家族はどう生活してるの?等、些事に多少萎えましたが(笑)、ラブは楽しく読めました。
この巻を読んで、久しぶりに感動したよ。
ついこの間、中学校の先生にカオスレギオンを一揃い入れてくれって頼みました。
その理由はもちろん、この巻がメチャクチャ泣けたからです。
全巻通して読んだら、もっと感動できるハズ!
私はこの作品は大好きです ですが正直この一巻から五巻くらいまではあまり楽しめませんでした しかし、この序盤を読まないと後のストーリーが全くわかりません それ以降はとてもおもしろくめちゃくちゃオススメなんです なのでつまらないと思っても読むのを止めないで下さい
話は着実に進んでますが、たまぁにあるコメディタッチの小話が面白くて良いです。 女装の戒も再び拝めて、お得なDVDです。
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