没後、言及されるのがフォーク時代に偏りがちなのが不満だったので高橋幸宏や小原礼のインタビューでミカバンドや傑作揃いのソロ作品の裏面が知れるのが貴重。しかし死去直後より時間が経過するにつれ、本当に偉大な音楽家を失ったという、果てのない喪失感が増幅していくばかり。遺書のあの空虚な言葉は嘘だと言う小原礼と高橋幸宏の発言に激しく同意する。素晴らしい音楽は永遠に必要とされるのだ。
はしょりは多いけれど原作に忠実な作りである事、ドラマCDと同じキャストである事など、嬉しいアニメです。 おまけの肉球編は、より面白いかな? ブックレットやイラストカード、原作者書き下ろしの外箱など、購入前は、
「別に要らんし」
と思っていましたが、いざ目にすると即行で汚さないよう、ビニールを取り出し口だけ、丁寧に切り取る羽目に(笑)。 今は、すべてに満足です。 無理して買って、良かった!
1980年前後にAMラジオで放送されていたヒップな番組「スネークマンショー」。終わり近く、伊武雅刀が曲名を紹介するバックで流れていたのが本作に収録されている「黒船#1」でした。この番組らしい的確な選曲で、後に知るまでは日本のバンドの曲だとは想像できませんでした。
アルバムのコンセプトが抜群のアレンジで語られる「墨絵の国へ」、既に恐ろしいくらいテクニカルで情熱的なギターが聴ける「何かが海をやってくる」、そして「タイムマシンにお願い」から「黒船組曲」に至る流れはほとんど完璧。「黒船#1」は変拍子を使った高橋ユキヒロのドラムスと高中正義のギターがとにかく格好いい(この音はもしかしたらテレキャスターか?)。カルロス・サンタナがデイブ・ギルモアのような演奏したと言ったら信じてしまいそうなくらい素晴らしい「黒船#3」は、まさに高中正義氏による泣きのギター演奏の金字塔。日本の新たな夜明けを見事に表現してみせています。旧B面はバラエティーに富み、また高中氏のファンキーなバッキングが随所で光りますが、加藤和彦氏の大和歌こころ溢れる「四季頌歌」が最大の聴きどころではないでしょうか。この時に必要とされたメンバー、楽曲、そしてプロデュースの運命的な出会いがこの作品の音を不朽のものとしています。必聴盤!
太陽光発電がブームですが、売る側の人も、買う側の人も、この本は絶対読んで下さい!
「太陽光発電はメンテナンスフリー、壊れない」という神話(?)がありますが、 それは真実ではありません。
「太陽光発電も壊れる」ということを、しっかり意識した上で付けないと、後で後悔します。
すべての物は壊れる、これは不変の真理でしょう。 太陽光発電も同様、壊れるのです。
この本によると、調査した太陽光発電システムの「3分の1が、何らかのトラブルを経験している」のです。
壊れるから付けるのをやめた方が良い、と言いたい訳ではありません。 壊れることもあるから、壊れた時にどう対処するかを考えた上で付けましょう、ということです。
つまり、アフターメンテナンスが、とても大事だ、ということですね。
昨年急逝した加藤和彦氏の、2002年までの寄稿エッセイをまとめたもの。
ビスポークという聞きなれない言葉に最初は戸惑うが、かつてイギリス上流階級の人々が、テイラーにbe spoke話しかけられながら服をあつらえたことに由来し、オーダーメイド
と同義らしい。
話はロンドンのお気入りテイラーに仕立ててもらった服から靴、はては高級車にも及び、エレガントに振る舞うにはやせ我慢が必要、高級なビスポーク・スーツではなく、それを着た人が目立ってこそ本物、と言い切る。また、ウィンザー公やジェームズ・ボンドの、熱心なワードローブ研究(!)にも驚かされるが、彼自身が身銭と時間と手間をおしみなく差し出し、本物のイギリス流おしゃれを実践していたからこそ、かなり気障な発言があっても、こちらは深く強く納得させられるのだ。
壮絶な病死を遂げた元妻の安井かずみ氏を思わせる、歯切れのいい文章に「です・ます調」が混じって、彼なりのてらいと揶揄が伝わってくる。ただこれほどディテールにこだわっているのだから、服などの写真がなかったのが惜しまれた。
随所に、伊豆弁のくたびれてくるという意味の「しょったれる」とか、「よれる」「オフ・ビート」「屈折」などの単語が出てきて、「ひねくれ」ぶりは最後まで健在だ。だからこそ、「私の生きている間はよれたハリスは(その堅牢さゆえ)着られないのであろうか」、「私が60歳になったら誂えようと思っているものがある」などの文に出合うたび、はっとさせられた。早すぎる死だった。もっともっと、辛口の発言とアヴァンギャルドな活動を見せてもらいたかったと思う。
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