日本国民はこれほどでたらめな人物がお札になって、毎日その顔を見ていることを知っているのだろうか。周囲の人たちから借金しまくり、郷里の友人が無理して作ってくれた金までも遊興で使ってしまう。結婚の約束で借りた留学費用さえも使い果たし、婚約者を平気で捨てる。最初からそのつもりだったのだろう。これほどの人物なのだから、不遇のうちに死んでも天罰だし当然だとさえ思う。
しかし努力と集中力も並みはずれていた。この美点だけをとってみれば典型的な東北人である。また野口は農民の出身だが、維新後間もない会津若松で学んだこともあり、おそらく会津武士道の影響を受けているのだと思う。恩師のフレキシナー博士は野口の狂人的な仕事ぶりを評して、「何か宗教的な背景があるのだろう」と語っている。
最初は、野口のあまりのでたらめぶりに憤慨しながら読み進めていった。高峰博士のようなニューヨーク在住の良識ある日本人たちが、野口を避けたのは当然のことだった。しかし野口が次第に追い詰められていく様子に、いつしか同情している自分に気がついた。ガーナで亡くなる少し前、研究に疲れた野口が、「おっかあ、あさりの味噌汁が食いてえ」とつぶやく場面では思わず泣いてしまった。野口は彼の人生をまっすぐに駆け抜けて、去っていったのだと思う。読後、ほんのちょっぴり彼のことが好きになれた。いい就職先が見つからず悩んでいるフリーターの青年たちに読むように薦めたい。
なにげに直江先生と倫子が出会うところ、ミカンがいい味出してます。お母さんの市毛さんが原作にない良さが出ていて、好きです。家もいい感じで母娘の関係もとてもいいですね。最初のシ−ン、直江先生がボ−トに乗っているところ、中居君若いです。
この本は、マーフィー哲学の非常に優れた《要約版》です。マーフィー哲学を学ぶには、直接、マーフィーの著書を読むのが一番の近道ですが、他の著者による《要約版》を読むのも、非常に参考になります。特に、この本は要約の仕方が非常に上手く、マーフィー自身の著作と比較しても、全く見劣りしないクォリティを維持しています。マーフィー哲学を学ぶ者にとっては、《必読書》とも言える、素晴らしい名著です。
黒木瞳の大胆ヌード、また藤竜也との衝撃セックスシーンで話題になった映画。若き黒木の初々しさが、どことなくオードリー・ヘップバーンの「マイフェアレディ」のようです。女が成功していくにつれ、男が取り残されていく・・・よくありがちな人間模様ですが、それを明日自分にも起こりうるかのような描写で2人が見事演じきります。また脇を固める阿木燿子も映画をより引き立てます。映画の完成度ももちろん、黒木瞳の初々しさにも注目です。
落ち着いた気分で聴ける曲が多い。
比較的無難な選曲でまとめられていて,好き嫌いなく万人受けするアルバムだと思う。
持てる演奏技術のレベルを垣間見れるのは Truck 6 の「四季」(ヴィヴァルディ)。
作曲能力の高さを感じさせるのは Truck 2 の「天使の宝石箱」(タイトルにもなっている曲。オリジナルは本人が小学校 4 年生の頃の作品だとか)。
お勧めは Truck 2 と Truck 8 (トゥーランドットのフルート・ファンタジー)。
オーケストラとのコラボレーションが巧く決まっていて,ダイナミックな仕上がりが良い感じ。
フルートの音色を味わうには良いアルバムだと思います。
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