三ヶ月かけて読み終えた。600ページ×4冊
素直な感想「読んでよかった…」
■ 「よく覚えておきなさい、世には悪い草も悪い人間もいるものではない。ただ育てる者が悪いばかりだ」
■ くぼんで一種の深い影をたたえている大きな目は、多くの涙を流したためにほとんどその光を失っていた
■ そして彼女が浮かべた微笑は、その対話を天の森にもふさわしい牧歌となした
こんな一文が出てくるけど、もし両親に親切に育てられていなかったら今の自分って絶対に無いわけだし…とか考えてしまってホント泣きそうだった。人って人に支えられて、成長できてるんだよな。
もちろん☆五つ
たしかジャン・クリストフは、高校生の時、読んだだけで、その後一度も読んでいない。だから細かい話は忘れたが、えらく感動したことだけは覚えている。ベートーベンの人生をほぼ描いていたとかいう話だったが、これはいかにして優秀な音楽家になれるかのハウトゥーものとして、今の若いプロのシンガー(兼ソングライター)に読んで欲しいと思う。最近のプロの若い人の曲や詩を巷で耳にして聴いていると、いかにもこの曲作るのに苦労しましたという痕跡がすぐ発見できるものが多すぎないか?中高年(?)の若い者への嫉妬だけでは説明不十分なものがある。本当にいい曲というのは、ある時、曲の全部がふっと頭に瞬時に浮かぶものなのだ。クリストフのように。あれこれ悩みぬいて一章節から二章節とのたうちまわるのは、クリストフのような人生の充実がなく、心が空虚なせいではないだろうか。ところで、同じことが画家にも言える。17世紀のオランダの画家・フェルメールは、当時、世間の主流となりつつあった光の科学、特に粒子性と波動性といった論議を画題におり込むことに、なにより人生の充実感を味わった人だったのだ。この事実について詳しく知りたかったら、「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著という本を読むことをお薦めする。人に感動を与える作曲や絵画を描くことは、職人的技術のみではどうしようもない。要はいかにして心を空虚から救い、困難ではあってもクリストフ流の充実を得るかにある。これが難しい。
西洋民話と日本民話の融合と再生――豊島与志雄の童話を読み解く。「レ・ミゼラブル」などフランス文学の翻訳者であり、「赤い鳥」の童話作家だった豊島与志雄。戦前、戦後にかけ100編以上の童話を残し、自由と自然への讃歌に満ちた豊島与志雄の童話とは。
エンターテイメントというのは、最終的に自分にとって何らかの教訓が得られるものだと思います。
レ・ミゼラブルと言えば、「ジャン・ヴァルジャン」と言う人が、パンを盗んで捕まってどうしたこうしたって単語レベルの事しか知りませんでした。
ですが読んでみるとそんな平坦な物語ではなく、自分が大好きなヒーローがそこにはいたのでした。
ジャンヴァルジャンは、生活に窮してパンを盗み、その刑で投獄された後に脱獄を繰り返して結局19年も獄中生活をすごすのですが、
出所後の「罪人」と言うレッテルは剥がれる事はなく、一宿、水の一杯を買うことが出来ないほどの差別にあっていました。
そんな時に「ミリエル司教」と言う人物の自分に対する対応と、ミリエル司教に出会った直後に起こしてしまった事件によって聖人となっていきます。
所々の事件では、人間の欲望と「正しくあるべき」自分との葛藤に悩まされますが、いつでも正しい道を選んで行きます。
この本で得た教訓は、自分はミリエル司教にはなれないが、ジャン・ヴァルジャンにはなれるんじゃないか。
と言う事を得られたと思います。
音楽家ジャン・クリストフの、俗物社会との戦いの生涯を描いた名作である。
|